命の自損行為です。塩は命の元と言うより命そのものです。
塩こそ命を活性化させ自然治癒力を高めます。
海は文字通り人の母なる水、あらゆる生命の原点。
塩を減らすことは命を減らすことになります。
減塩論者は、生命が塩から生まれたことを無視し、塩の大恩を忘れ、
生命が塩を求めている声が聞こえないようです。
見える病気から見えない病気、気が付く病気から気が付かない病気まで引き起こします
小賢しい頭で「減塩」などと言い聞かせて神の摂理をねじ曲げるから、
塩を摂らなさ過ぎて体調を崩すのです。
医学の言う塩の必要量とは、
ただ単に生命を維持するための「餌」としての最低必要量です。
普通に活動する人・働き盛りの人に必要な塩の量ではありません。
塩のとりすぎは、
脳卒中、心臓病、腎臓病、ガン、成人病、老化、筋肉痙撃、神経、脱力感、
骨粗髭症、肺炎、高血圧、胃ガンなどのもとだから減塩せよ
と言い出したのが第一ボタンの掛け間違えです。塩を減らしたら逆にこうなります。
東洋医学では体が冷える陰性の病気には陽性である塩を十分取るべきと説きます。
塩を食べないのは各人の勝手ですが、減塩が過ぎると陰性人間 ばかりになります。
「一番おいしいものは塩、一番まずいものも塩」といわれる所以です。
「適塩」といえば何だか少し控え目、健康に良い感じがしますが
これは言葉の遊び、まやかしです。地球上で命あるものは植物と動物しかありません。
植物は動かないから必須栄養素は窒素、リン酸、カリと言うぐらいで、
遠浅の波打ち際に自生するアッケシ草やマングローブなど好塩性植物以外は、
塩(ナトリウム)をほとんど必要としません、むしろ不要・有害です。
動物の筋肉は塩が無ければ動きません、動く気もやる気も知恵も出なくなります。
「塩味は慣れの問題だから、薄味に慣れれば減塩出来る」
と言う医学界の偉い?先生がいますが、
頭で言い聞かせて意図的に減塩などして舌が薄味に慣れたときには、
身も心も薄味、植物人間になってふんばりがきかなくなっています。
動物がナトリウムをとらないことは、限りなく植物に近づくことです。
あなたが減塩をすればするほど自分の方から植物に近づきます。
脳が塩を一番必要とするから塩を減らせば真っ先に脳がボケます。
ボケと寝たきりは、『同行二人』必ず相前後してやって来ます。
減塩キャソペーンが始まってから比例してボケ・寝たきりが増えています。
西洋医学が寝たきり老人を創り出しているから増える一方です。
減塩しても植物人間になって長生きして、死んでくれないから
医療費は幾何級数的に膨らみ、周囲は看病疲れでへとへとになる家庭の悲劇です。
ボケた本人は極楽、周囲は地獄です。寝たきり植物人間になりたいですか?
一日中部屋に籠もって考え事をした日などは運動した日と同じぐらいに
塩味がおいしく感じます。脳がしゃんとすれば体もしゃんとするものです。
医学界は、"本態性高血圧" 即ち「犯人不明」と言いながら
「塩を犯人扱い」しています。
塩が血圧を上げるといいますが、低血圧の人は上がりません。
「塩を食べて低血圧の人がこれだけ上がったから高血圧の人は
塩を食べないようにして下さい」と言うのも聞きません。
今の日本には、低血圧で朝が起きにくくて困っている女性が大勢いるのに、
低血圧の人へ「塩を飲め、食べよ」と勧めないのは何故でしょうか。
塩で血圧が即上がれば低血圧の人には安くて簡単、大福音です。
夕食に、喉が渇くほど塩を効かせても翌朝血圧が上がったなど
聞いたことがありません。
食事はおいしいのが御馳走、後で喉が渇くほど塩が効いているからおいしいのです。
卵を固める火は必ずバターを溶かします、
バターを溶かさない火は卵を固めることができないのに、
高血圧に上げても低血圧には無力とは矛盾していませんか?
子供でも納得しない理屈です。
この一事を見ても西洋内科医学に頼りにならない部分が多いことは明白でしょう。
昔、製鉄所の溶鉱炉で働く銑鉄工、造船所の溶接工、蒸気機関車の機関士など
職業柄汗をかく人には、仕事中は塩をなめ水を飲みながらでなげれば
体が保たなかった事実があります。
この人たちが職業病で高血圧になった話は聞いたことがありません。
高血圧や脳卒中は下半身の筋力の低下、筋肉量の減少のために
上半身に血液が集まり過ぎる為に、起きるとも言われています。
減塩で血圧が下がるとすれば、心臓が弱まるからです。
心臓を弱らせば血圧は簡単に下がります。
減塩の本当の怖さは
多量元素、とくに塩化ナトリウムの陰イオンの
塩素欠乏につながることです。
胃に入つた食べものは、胃の中の酵素と塩酸で分解され
殺菌されますが、塩が不足すると、この機能が弱まります。
さらに、体内に入つた病原菌
たとえばチフス菌やコレラ菌、サルモネラ菌、赤痢菌、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、
緑膿菌などを殺菌する役割を果たすのは活性酸素ですが、
これも主役をつとめるのは酵素と塩素ですから、
塩が欠乏すれば、どういうことになるか、想像できると思います。
女性の生殖機能のひとつである子宮にしても、
水素イオン濃度、pH値は2.5〜3という強酸性ですから、
ここにも塩化物である塩酸が深くかかわつているのです。
GHQのDrダール ⇒ Drメーネリーの実験 ⇒ Drジョンニフルフ
@敗戦後の占領時代、GHQのDrダールが東北地方と九州地方を選んで食塩消費量と高血圧の関係を調査して、「高血圧は塩のとりすぎが原因」と発表したのが騒動の始まりです。当時は天皇陛下より偉いGHQの言うこと、戦勝国アメリカの医学はペニシリンとDDTが劇的に効いたので完全に信用されたから、誰も疑いもしないし反約もしませんでした。医者のカルテもドイツ語から英語に変えました。今では「あの調査方法は全く幼稚であった、数字は信用出来ない」と分かっているのに金科玉条にしているのが厚生省と医師会です。
ADrメーネリーの実験。
10匹のネズミを六ケ月間小さい箱にほうり込み、人間であれば一日500gぐらいにも匹敵するほどの塩を食べさせ、飲み水に1%の塩水を飲まし続けたら、4匹だけが血圧が上がったと言うものです。あとの6匹はどうしても上がらなかった。それにしてもよく死ななかったものです。少ない4匹の方をとりあげて、血圧の上がらなかった6匹の方を無視しています。これが科学者の正しい態度でしょうか? たった4匹のラットに、世界、特にアメリカと日本が振り回されて、その後アメリカは目覚めたのに日本は未だ目覚めていません。ネズミは寿命が短く、無制限の広さの暗い場所で行動するのが習性です。それを狭い明るい箱(籠)に閉じ込めるだげでもストレスが原因になって血圧も上がるでしょう。しかも汗をかかない動物が汗をかく人間の参考になるのでしょうか。長期的な効果や副作用は人間と同じではないでしょう。動物実験の限界でしょう。人でも、ちょっと緊張するだげで上の20〜30ぐらいはすぐ上がります。病院へ行って白衣を見ただけで上がることは良く知られています。アメリカでは既に1980年頃から減塩説に疑問反省が出され、減塩については反省期さえ終わりつつあるようです。
1983年二月にはニューヨークのDrジョンニフルフが
「減塩の効果はなかった、塩を与えよ、塩は決して悪者ではない。
大衆に対して食塩を減らせと言うことは何ら科学的根拠に基づいていない、
健康な人に対して高血圧を予防するために減塩を強制するのは誤りである」
と警告しています。
アメリカという国は禁酒法をつくるぐらい非常識なことにも過激に突っ走るけれど
悪いと分かればすぐ引っ込める復元力がありますが、
日本は反対意見が出しにくい環境で、死人の洪水が起きて被害者が団体で訴訟を起こさない限り、専門家の方からは決して改めようとしません。
指導した官も民も誰も責任をとらなくてもよい日本万歳!
しかし、厚生省の間違った、怠慢な指導で古くは
カネミ油症〜-スモン〜水俣病〜エイズ・HIVからO−157訴訟など、
役所の指導・許可のもとに営業する病院の医療ミスや、
大企業が引き起こす公害訴訟、製造物責任で、
敗訴や多額の和解金が支払われていることは不気味です。
御用学者、監督官庁の役人の民間業者との癒着、
指導の間違いの責任による損害賠償はとても払い切れるものではありません。
汚職とともに、役に立たないどころか有害な仕事をして国費を無駄遣いしています
国民の受げた苦難は如何ばかりであったでしょう。これは犯罪です。
被害者になってから裁判を起こしますか、それで救われますか?
間に合いますか? 遅すぎませんか?
HIV〜岡光序治事務次官の汚職など失点続きの厚生省は
ここで国民のためになることをしないなら廃省しましょう。
(年金問題も厚生労働省です)
こんな出来もしないことに調査からキャソペーンまで国家予算を使うのは
国費の無駄遣い以外の何ものでもありません。
信用出来ない数字を一人歩きさせてこれでもうけるシステムが出来ているから
汚職が起きるのです。
厚生省と国民の健康はトレードオフの関係だから
「病人は医者のお客さん。
全国民が健康になれば薬メーカ、医者は失業し厚生省も用がなくなってしまうから
お客さんの減るような事しますかいな」と言う人がいます。
厚生省の仕事は国民の健康を保つことですが、
力を入れるそぶりはしても効き目のあることはしません。
おとなしくなりすぎる
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暴れる囚人に塩抜きの食事を与えると、おとなしくなるそうです。このまま減塩運動がすすめば、日本中の人が元気のないやる気のない状態になってしまいます。戦場で戦った兵士は、常に塩袋を持っていたと言われています。塩不足は、長い人生における自分自身との戦いに勝つこともできなくなってしまうでしょう。 |
アレルギーの増加
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正しい塩分が血液中に含まれている中庸体質の人に、HIVは感染しません。陰性化した血液にHIVが感染するのです。エイズ患者に、いかに適塩が大切か分かります。 |
ガンや奇形の増加
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東洋医学的には、大腸は皮膚、のど、鼻などと気が流れる経絡という通 路で繋がっています。大腸が腐敗状態にあると、皮膚病、喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症などのアレルギーが現れます。腐敗ということは悪い菌が増えることです。たとえば漬け物を造る時に、塩が不足した場合は、漬け物が腐ります。これは塩不足によって悪玉菌(腐敗菌)が殖えたためです。同様に、私たちの食生活で塩不足になると大腸菌がいつも腐敗状態でアレルギーになりやすい体質になることが分かります。アレルギーの予防、改善にもまず適塩が大切なのです。 |
病原菌に弱くなる
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塩不足の漬け物はすぐ腐るように、人間の細胞も減塩では腐りやすい体、すなわち病原菌に犯されやすい体となる。お風呂に入ると、汗とともに塩分が失われます。その後に、梅しょう番茶を一杯飲んで塩分を補給しておくと湯冷めして風邪をひく心配がないという昔からの知恵は本当にすばらしいものであります。ボケ、思考能力低下、痴呆症なども減塩するとなりやすいと考えられます。 |
スーパーマーケットには、
「減塩みそ」から「減塩しょうゆ」、「無塩バター」などがあふれている。
それだけではない。
「ラーメンやうどんの汁は飲まずに残す」
「塩鮭は甘塩に」「塩辛や漬物は我慢」などなど、
涙ぐましい「減塩生活」を送っている人が多い。
「血液をサラサラにしなければ」と無理して水分を摂ったり、
「高血圧にならないため」と減塩に励んでいる人もたくさんいる。
ところが、こうした「我慢」はあまり報われていない。
なぜなら、これだけ塩分を制限しているにもかかわらず、
高血圧の患者数はいまなお増え続けているのだ。
最近の調査では、40歳以上の約半数、6000万人が高血圧症といわれる。
また、脳卒中は減少傾向にあるものの、
一方で脳の血管に血液の塊がつまる脳梗塞が増えている。
さらに、がんや心筋梗塞、糖尿病、リウマチなどの患者数は
塩分制限をはじめる前の日本人より大幅に増加しているのだ。
この現状を見て、はたして「塩分」だけを悪者にしていいのだろうか。
「塩分不足」で全身がカサカサに
私が医者になったばかりの30余年前は、
高血圧といえば、まず最初に「利尿剤」を処方するのが通例だった。
尿を出すことで、
高血圧の原因とされた血液中の塩分を水分と一緒に排出するためである。
その後、血圧を下げるさまざまな新しい薬が生まれた。
これら「血管を広げる薬」や「心臓の収縮力を抑える薬」などによって、
昔ながらの利尿剤はほとんど使われなくなった。
そもそも人間の体内では、塩分は水分とくっついて動いている。
その証拠に、
体の中から出てくる液体は、涙、汗、鼻水、血液にいたるまですべて塩辛い。
体の中は、一定のミネラルバランスが保たれているわけだ。
よって、体から塩分だけを都合よく減らすことはできない。
「塩分と水分は、増えるのも減るのもセット」なのである。
漢方では、「高血圧は体内で余った水分によって生じる」とされる。
水っぽくて量の増えた血液を全身に送り出さねばならないため、
血圧が上がるというわけだ。
利尿剤で血圧が下がるのは、「塩分が出るから」ではなく、
「塩分とセットになって余分な水分が出るから」と考えれば、納得がいくだろう。
逆もまた真なり。
塩分が水分とくっついて動いている以上、
塩分の摂取量を減らせば水分もそれと一緒に減ってしまう。
つまり、必要以上に塩分が減れば、
体の細胞にとって必要な水分も減ってしまうのである。
よって、全身がカサカサに乾燥する。これでは、老化へとまっしぐらだ。
そもそも、塩のもとである海水は、
皮膚の免疫を上げることや殺菌作用のあることがわかっている。
このように海水は体表にはいいのに体内に入ると危険、というのもおかしな話だ。
人間と同じホ乳類であるイルカやクジラは、
ふだん海水を飲んで生活しているわけだが、
彼らが高血圧や脳卒中で死ぬとは聞いたことがない。
摂りすぎて問題なのは、「塩分」(海水からとれる自然塩)ではなく、
「食塩」(化学的合成塩)なのだ。
というのも、
「食塩」はナトリウムと塩素だけでできているため、
水分を吸湿して、血液中に余分な水分を引き寄せてしまう。
「量が増えた水っぽい血液」を全身に送るためには、
血圧を高くしなければならない。
だから、「食塩」の摂りすぎが高血圧のリスクにつながるわけだ。
しかし、「自然塩」を適切に補給していけば、
血液サラサラで高血圧の心配もいらない。
かえって体が若返り全身がみずみずしくなる。
減塩一点張りの「我慢生活」を送らなくたって、
私たちは若く健康でいられる。
塩味の利いたもっとおいしいものを食べていい。 石原 結實著
証拠のない減塩のメリット 橋本壽夫先生
血液中のナトリウム濃度は腎臓によって何時も一定に維持されている。これをナトリウム・ホメオスタシス(恒常性)と称する。この働きによりナトリウム(塩)摂取量が変化しても血液中のナトリウム濃度は変わらず、塩欲求を起すことはない。
しかしラットでは、妊娠すると塩欲求が起こり、塩を探すようになる。授乳中のラットには4日間塩を与えないと、著しく塩摂取量を増加させた。妊娠中の胎児の成長や授乳中の新生児の代謝で要求される増加に対応した現象である。
約50年前に妊娠初期の婦人に及ぼす高塩食と低塩食の影響を調べた。
高塩食では
妊娠中の浮腫、妊娠中毒症、出血事故、
周産期死亡(妊娠22週以後の死産から出生後満7日未満までの死亡)
などの低下を示した。
低塩食では妊婦の血圧を増加させることも観察された。
したがって、妊娠中の塩摂取量低下には注意すべきで、
特に妊娠に伴って悪化する高血圧の危険性には気を付ける。
妊婦では減塩がメリットになる証拠はない。
生殖における減塩の影響
交尾行動やほ乳動物の生理状態に電解質バランスは影響を及ぼす。
牛の受精率変動の50%以上は塩摂取量を含めた栄養因子で説明される。
ナトリウム欠乏に付随した過剰のカリウム摂取量は異常な発情周期、
子宮内膜炎、小胞状嚢腫などによって受精率を低下させる。
豚ではナトリウム摂取量の低下は胎児の体重を低下させ、
1生殖周期以上も続くと出産数が減る。
離乳から発情までの平均的な期間が2倍になり、多くの豚が上手く交尾できない。
動物では自然な塩摂取量と必要に応じた塩摂取量の両方が
生理的、遺伝的因子によって決められる。
それらの因子は特別な塩嗜好を生じさせる。
多くの種で低塩食と体内ナトリウム蓄積の欠乏は塩嗜好を刺激する。
塩摂取量が少ないとナトリウムを要求する風味に対する抹消と
中枢味覚神経の応答が鈍くなる。
その結果、ラットは通常避けるような塩辛い餌を大量に食べる。
また発育初期のナトリウム欠乏は成長してからの塩欲求を引き起こす。
低塩摂取量は性交不能を含めて無気力や疲労によって特徴付けられる慢性疲労症候群の原因とみなされている。
具体的には集中力、注意力、記憶力などの障害や性欲減退、起立性低血圧が生じる。
◇ ◇ ◇
結論として、減塩は出産、妊娠、授乳に大きな影響を及ぼす。
食事による神経生理学的機構の変化は古代ギリシャ人によって既に推定されていた。
生殖に関与しているいくつかのホルモンは塩欲求を引き起こすらしい。
性的機能の変化は
高血圧管理の厳しい減塩と関係した潜在的な問題として知られている。
塩摂取量が極端に少ない狩猟採取生活者の出生率は低く、寿命は短い。
最適塩摂取量を考えるとき、
古代ギリシャ神話の塩に起因する出産や性欲の喚起力に及ぼす塩辛い海の泡の強力な影響について忘れてはならないし、
生殖能力や性交に対しては
ナトリウムが十分にある状態が大きく寄与していることを忘れないように、
と結んでいる。
ひと昔前までは、
東北地方の人に高血圧や脳卒中が多かった。
それは塩分のとり過ぎが原因だということにされ、
日本全国に減塩運動が起きて今日に至っている。
食塩(Nacl塩化ナトリウム)は
塩素とナトリウムからできていて、
食塩をとり過ぎると当然、
血液中にナトリウムが多くなる。
ナトリウムには吸湿性があり、血液中に
たくさんの水分を引き人れるから血液量が多くなる。
心臓は水分のために多くなった血液を力を人れて送り出さなければならない。
よって血圧が上昇するのである。
しかし、東北の人々は、わざわざ高血圧や脳出血を起こしたくて
塩分を多量にとっていたわけではない。
今のように暖房が十分でない厳寒の冬を乗り切るために、
塩分をたくさんとる必要があったわけだ。
つまり、塩分には体を温める作用があるのである。
もし、東北の人々が当時、塩分を多量にとっていなかつたら、
脳出血で倒れる何年も何十年も前に、肺炎、結核、リウマチ、下痢、
自殺などの冷えの病気で早死にしていたにちがいない。
高血圧や脳卒中があれだけ、多かった当時でも、
東北地方の人々の平均寿命は全国平均と比べても2〜3年しか短くなかった。
この2-3年分も、塩分だけが原因ではなく、
冬場の運動不足や野菜の摂取不足も大いに関係していたのであろう。
この考えを百歩譲って、塩分制限のおかげで脳出血が減つたのだとしても、
今度は逆に脳梗塞(血栓)が増えてきたという事実をどう説明したらいいのだろうか。脳梗塞は自然医学的にいえば「硬くなる病気」であり、「冷えの病気」である。
つまり、塩分不足の病気ともいえる。
塩分をこれだけ制限しても、高血圧の患者数は増えているのである。
つまり、塩分不足によって体温が低下し、ガン、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、
脂肪肝、リウマチなどの膠原病、アレルギー、自殺などの-要因になつているのに、
肝心の高血圧が減っていないというのは単なるブラックユーモアでしかない。
海の中でケガをしても膿むことは少ないし、
傷の治りが早いことば経験的に知られている。
海水には皮膚の免疫カを上げることも、また、殺菌作用もあることもわかっている。その体表には薬になる海水(塩)が、
体内に入ると一転して悪者になるということはおかしい。
そうならば、同じ哺乳動物のイルカやクジラは海水を飲んで生活しているのだから、皆、高血圧や脳卒中で死に絶えるはずである。
こう考えると、万一塩分が体に悪いとしても、
化学的合成塩の食塩が問題なのであって、
体内に必要な鉄、亜鉛、マグネシウムなど、約百種類のミネラルを含む自然塩は、
健康にいいことはあっても悪いことば絶対にない、といつていいだろう。
それでも塩分が恐いという人は、
発汗や排尿で水分とともにナトリウムを排出すればいいのである。
@塩は腸内の微生物や酵素と協同作業で食べ物を消化吸収させる役割を持っている
たとえばタンパク質をアミノ酸に分解するのは酵素の働きですが、
吸収されるときにはソーダの形、
すなわちナトリウムと結合していないと腸から吸収されにくいからです。
この現象を、「可溶化」と称しています。
可溶化とは、一般的には、水に溶けて生物体に吸収される状態を表現する言葉です。グルタミン酸ソーダは、その代表例ですが、
肉を食ベるときにとくに塩がないとまずいと感じるのは、
多量のタンパク質を可溶化するためにはかなりの量のナトリウムが必要だからです。ナトリウムは、塩の陽イオンの代表格ですが、
これに対し塩素は陰イオンの代表格です。
微量なミネラルが可溶化するためには、塩化物か硫化物になる必要があります。
塩化カルシウム、塩化マグネシウムはもとより、海水中に含まれるミネラルは、
すべて塩化物が中心で、そのほかには硫化物しか含まれていません。
塩が不足すると食べ物がまずく感じるのは、
この塩の量では食べ物を十分に可溶化し、体に吸収させることばできませんよ、
という一種の警告反応でもあります。
したがって、減塩につとめている人々の大半が、エネルギー不足という状態で、
けだるく、パワー不足で、カゼをひきやすい体質になつています。
カゼをひきやすいということば、免疫力の低下を意味します。
塩は、また、状況によって適度なフリーラジカルを発します。
このレベルは
体内の有害微生物の殺菌やアンモニアなどの還元物質の中和にも効果があります。
胃酸のレベルをはじめ、体の恒常性を維持し、免疫力を強化するため、
感染症に対しても予想外の力を発揮します。
A体内で使用されたエネルギーの燃えかすや死滅した細胞などの老廃物を
可溶化して尿や汗として対外へ排出する機能
塩が足りないと、食事はまずく、消化吸収力が低下するだけでなく、
老廃物がスムーズに排出されないので、慢性病の原因となってしまいます。
したがって、塩には還元力によって酸化物を中和する力と、
適度にフリーラジカルを発し、消毒する力があると同時に、
栄養の吸収や老廃物の排除に不可欠な機能が備わっているのです。
それならば、
微量ミネラル無視の99%のNaclの塩でもいいのではないかということになりますが、
微量ミネラルの論議はまた別のものです。
確かに海水に含まれる微量ミネラルは、塩化物や硫化物の形となって、
すぐに生体に吸収されるため、ミネラル補給源として重要です。
しかし、99%のNacl塩を用い、食べ物をよくかんで、
食物中の微量ミネラルが可溶化するような食ベ方をすれば、
とくに塩の中にミネラルが多くなくてもよいということになります。
しかしフアストフードの時代になって、人々は次第に食べ物をかまなくなっています。
アゴの骨の発達と顔の形は高い相関関係があり、
日本人はアゴの退化が目立っています。
したがって「よくかめよ、食べ物は」という通念が消えつつあります。
このような時代になると、
酵素やDNA活性に関与する微量ミネラルを効率よく習慣的に取るしくみを
考えなおさねばなりません。
したがって結果論的にいえぱ、
海水中のミネラルをより多く含む現在の自然塩ブームは当を得たものといえます。
わたしが考える「カラダにいい塩」とは、同じ自然塩のなかでも、
海水を高温で煮詰めてとったものではなく、
「低温処理」によって採った塩です。
人が出合った最初の塩は
"天日で干す"という低温処理によるものでした。
といっても、わたしが高温で煮詰めた塩でなく、
低温処理で作られた塩がいいと考えるのは、
それが塩の起源だからというだけではありません。
そのことを説明するために、もう少し高血圧のこと、
そしてイオンのことについて、見ていくことにしましょう。
高血圧の原因はナトリウムではなく塩素?
塩の主成分である塩化ナトリウムは、
塩素とナトリウムという二つの元素が化合したものですが、
塩によって血圧が上がるといわれているのは、
そのうちのナトリウムが原因だということが、今は定説になっています。
そのためか、塩化ナトリウム分を抑えて、
代わりに塩化カリウムを添加した塩が健康にいいとして売られているぐらい、
ナトリウムは敬遠されています。
しかし一方で、高血圧の原因はナトリウムではなく、
実は塩素であるという説もあって、
愛媛大学医学部教授・奥田拓道医博によると、1904年には、
すでに「高血圧の原因は塩素だ」という論文が発表されていたのだそうです。
その後1954年になって、
「ナトリウムが高血圧を引き起こす」という説が新しく発表され、
以来こちらのほうが定説になって、『塩素原因説』はその陰に隠れてしまいました。
ところが最近になって、
「血圧上昇の原因は、ナトリウムではなくやはり塩素にある」ということが、
実験結果で示されるようになったのです。実験は以下のようなものです。
ナトリウムを、塩化ナトリウムのかたちではなく、
炭酸ナトリウムやクエン酸ナトリウムという塩素以外の元素と結びついたかたちで
動物や人に与えても、血圧は上がらない。その一方で、
塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化コリン、リジン塩素酸など塩素の化合物を
与えると、血圧が上昇する、というのです。この実験の結果はつまり、
血圧の上昇には、塩化ナトリウム中の「ナトリウム」ではなく、
「塩素」が関与しているということを示しています。
高血圧の原因は、ナトリウムではなく、塩素にある。
これまで常識のように考えられていた「ナトリウム原因説」からすると、
これはびっくりするような話です。
なにしろ悪いのはナトリウムだと多くの医師は考えて、
現在減塩指導をしているのですから。
しかし医師たちは、森下敬一医博の指摘のように、
「そう聞いた」とか「論文を読んだ」という程度の認識で、
自ら確認することもなく、それをうのみにしている場合が多いのです。
わたしはかねてから、この「塩素原因説」「塩素悪玉説」を重要視してきました。
というのも、それには化学的な裏づけがあるのです。
塩化ナトリウムは水に溶けると、マイナスイオンである塩素イオンと、
プラスイオンであるナトリウムイオンに分かれると考えられています。
わたしたちの体内でも、この分離した状態で存在すると考えられているのですが、
しかし、この塩素イオンとナトリウムイオンの結合や分離のしかたが、
塩によって違うようなのです。
高温処理の塩は塩素とナトリウムの結合が強い
「イオン」という言葉が、最近はぐっと身近になってきました。
化粧品に「イオン配合」のものが登場しています。
またマイナスイオンがストレスをやわらげ、
免疫系(簡単にいえばカラダの抵抗力)のはたらきを整えるということで、
空気中の「マイナスイオン発生器」なるものも売られています。
空気中のマイナスイオンは、木々の立ち並ぶ森の中や、
水の飛び散る滝壷などにも発生しています。
森林浴をするとさわやかな気分になったり、
滝壷に立っと心が洗われたようになるのは、
このマイナスイオンのなせる業だといわれています。
イオンには、この「マイナスイオン」と「プラスイオン」の2種類があります。
マイナスイオンはその名前とは反対に、電子を1個よけいにもっている、
いわば凸状態のイオン。
一方、プラスイオンは1個足りない凹状態のイオン。
それでこの二つは、お互いの足りない部分を埋めようとでもするかのように、
常にくっつこうとする性質があります。
なかでもナトリウムというやつは、手が早いとでもいうのでしょうか。
放っておくとすぐに反応して、ほかの物質と結びついてしまうのです。
そもそもナトリウムが単体で検出されたのは、今からわずか60年ばかり前のこと。
というのもナトリウムがほかの物質と大変結びつきやすい性質をもっているため、
塩化ナトリウムをはじめ、炭酸ナトリウムやクエン酸ナトリウムなど、
単体ではなくほかの物質と化合した「イオン化合物」のかたちでしか
自然界には存在しないからです
このイオン化合物には、
"高温が加わるとその結びっきが強固になる”という性質があります。
高温で処理されると、ちょっとやそっとでは離れないほど、固く結びつくのです。
これを専門用語で「閉殻構造」といいます。
男女の関係で説明すると、熱く太陽がふりそそぐ南の島で、
とてもホットな状態になったふたりには、
愛の炎も燃え上がって強く結びついてしまう、といったところでしょうか。
だから、高温で処理された塩では、塩素とナトリウムはとても強く結びつきます。
熱処理された塩と、熱が加えられていない塩では、
塩素とナトリウムの結びつの強さに違いがあるのです。
低温処理の塩は塩素がカラダに残りにくい
低温処理の塩は塩素がカラダに残りにくい高温処理の塩と低温処理の塩。
この2種類の塩が体内に入ったとき、どんな違いが出るのでしょうか。
高温で処理された塩の場合、ナトリウムと塩素の結つきが強力なので、
カラダのなかでも塩素はナトリウムとくっついたまま移動する恐れがあります。
ナトリウムは、カラダの水分や塩分の状態を一定に保つために、
細胞内外を常に出人りしています。
また「ナトリウム・ポンプ」という筋肉の動きをっかさどる大切な役目があって、
全身でくまなくはたらいています。
このナトリウムに塩素がくっついたままでいるとすると、
塩素がいつまでもカラダのなかに残っている可能性が大きくなります。
血圧を上げる原因となる塩素がいつまでも体内に残っていたのでは、
カラダにとっていいはずはありません。
これに対して、低温処理の塩の場合は、塩素とナトリウムの結びつきが弱いので、
体内に入ると塩素はさっさとナトリウムから離れ、
ナトリウムだけが体内に残っていろいろなはたらきをします。
塩素のほうは、尿や汗などからすぐに体外に排出されてしまいます。
これは実験からもわかっています。
高血圧の人が、低温処理の塩を大量に摂った場合の、
血液中の残留塩素量を調べてみると、
塩を摂った直後に、塩素の値がふえているのです。
血液中の塩素量がふえたということは、
それだけ塩素がカラダのなかに残留しにくいということで、
というのも、これはやがて尿や汗、呼気などから、
カラダの外に排出されていくからです。
そのため、塩素の害も受けずにすむといえます。
塩素が排出されるとカラタもむくまない
この実験でもうひとつ興味深かったのは、大量の塩分を摂ることで起こる、
カラダのむくみが起こらなかったことです。
普通、高血圧の人が大量に塩分を摂ると、
塩分濃度を一定に保っはたらきをする腎臓に負担がかかって、
カラダにむくみが起こります。
これは体内に急にふえた塩分を薄めようとして、
細胞内に水分が取り込まれるためですが、
この低温で処理された塩で実験してみると、
不思議とカラダのむくみが起こりません。
高温処理の塩と違って、ナトリウムと塩素が離れて、
悪玉である塩素がカラダから排出され、
体内のナトリウムが正常にはたちくので、この結果が出たと思われます。
多くの学者がいまだに
「塩について、これほど製造方法や種類が豊富にあるとは知らなかった」と
いうくらいですから、
「塩素が血圧を上昇させる原因かどうか」という理論については、
まだまだ論議を重ねる時間が必要です。
しかし理論はともかく、
実際食べてまろやかでおいしく、しかもむくみがこない、
ということで現実に高血圧の方に喜ばれています。
「塩はどれも同じ」ではないと知った以上、可能なかぎりおいしく、
安全な塩で、快適な適塩ライフをエンジョイしたほうが、りこうではないでしょうか
●減塩が助長する食品公害
保存食の技術がないために、食事のたびに畑から野菜を採ってきて、すぐに食べるという世界の長寿者の話を前項でお話した。このような食事こそ、まさに理想の食事と言っていいだろう。自然の食物を保存しないで、自然のまま時間をおかずにすぐ食べることが体に良いのは当然である。人間にとって、保存の技術など発達しない方がヘルシーなわけである。そうは言っても、日本には冬という欠点がある。冬のある国は、不毛の季節を過ごさなければならない。不毛の冬を飢えないためには、どうしても食物を保存しなければならない。
保存方法は、各国さまざまであるが、人間の知恵として、
塩漬けにするとか、乾燥させるといった方法が多いようである。
不毛の冬を生き抜くために、保存食を作ることはどうしても避けられないのである。
冬は作物を作ることができない。
作物を作ることはできなくても、食事は摂らかければならない。
この作物の保存方法として一番優れているのが、塩漬けであることを人間は発見した。
乾燥保存にしても同じである。
生の魚を捕ってきて、すぐに食べることができればいいが、
冬の間には狩や漁が不可能な時期もある。
そこで乾燥させることによって、魚も肉も
長持ちすることを発見したのである。
乾燥させるにしても、
塩を使えば肉片がより長持ちするということも、人々は発見したのである。
塩味のよくきいた漬物、塩の昧がしみ込んでいる干物など、
何か月も腐ることなく保存がきき、
食べたい時に食卓に乗せることができるようになってきた。
ところが、減塩、減塩と叫ばれる昨今、
塩気の少ない漬物、塩気の少ない食物が出回るようになった。
こういった食べ物は、保存食として通用しない。
しかし、通用させなければならない。
そこでメーカーは、
塩以外の添加物を加えることで、食品の保存を可能にしようと考えた。
まことに恐ろしいことだと言わねばならない。
塩は、動脈硬化や高血圧の原因となり、
成人病を誘発する危険な食べ物という誤解のもとに、
塩を減らせというムードが作り出された。
しかしその結果、塩の代りに多量の添加物を利用しなければならなくなったのである。
塩を減らして、もっと恐ろしい添加物を利用する
− この矛盾が許されていいであろうか。
食物を保存するために、もっと塩を使えと私は叫びたい。
物を腐さらないようにするための添加物など一切使用しないということである。
塩をたっぶり使ったしょう油や味噌を作り、
塩を上手に利用した保存食こそが、添加物を締め出す健康食品である。
減塩を肋長するあまり、
塩の代りに添加物を使うというような間違いは、即刻改めるベきである。
減塩のためにはびこった食品公害。
恐ろしい添加物食品が市場に氾濫するとすればまことに由々しいことである。
減塩の常識がもたらした危険な結果である。
減塩食の美名にごまかされた誤解というべきだろう。
もちろん塩だけの問題ではない。
視覚的にもおいしそうに見せるために、
食品に色をつけるということも非常に問題である。
美しい紅しょうが、美しいたらこ、まっ黄色の沢あん、
このように視覚的に美しく見えるものも恐ろしい食べ物と言わなければならない。
本来、紅しょうがなどはしその葉によって着色するのが正しいのである。
それを視覚的により強く消費者に訴えたいというメーカーの誤った考えから、
着色したしょう油や梅干が売られることになったのである。
本来、健康食品であるべき梅干や紅しょうがが、
添加物ゆえに不健康食品ということになったのでは由々しき問題である。
現在、食品添加物として国が許可しているものは、数百種にのぽると言われている。食品添加物というのは、食品ではなく一種の化学薬品である。
化学薬品の多くは、原料が石油であったり、
ある場合には、人体に毒にもなる物質が使われていたりする。
しかしながら、我々は、
まさか人間の体によくない物を国が許可するはずがないと単純に考えている。
確かに、一定の食品のある量だけを食べている場合には、
人体に影響のないように計算されて、その許容量を規定している。
しかし我々は、一つの食品だけを一定量食べているとは限らない。
いろいろな食品を少しずつ食べるわけである。
どの食品にも添加物が使われているとすれば、
私たちの体には少量ずつ添加物の毒性が残留することになるのである。
現代日本は、水を飲んでも味噌汁をすすっても、
漬物を食べても、どこにでも添加物が使われているということになる。
我々は食品添加物の毒性によって、結果的に命を縮めるということになる。
減塩の誤解をといて食品添加物を使わないで、
塩を使った本来の食品が製造されることを、声を大にして訴えたいと思うのである。