体温を上げる料理教室
いまの健康法は間違っている正しい食事に変えなさい
今は日本中の人が半病人みたいなことになっていますね。
貧血、冷え性、低体温、便秘症、低血糖症、低血圧症、
花粉症などのアレルギーやアトピー
こんな半分病気のような人が増えているでしょう。
占領軍がパンとミルクを日本に持ち込んで、
全国の津々浦々で学校給食が始まった。
あの頃は「米を食べるとバカになる」とか
「日本人は栄養が足りないから小さい」なんて
言われたものです。
それで生活改善をするというので、パン、ミルク、肉、卵などが推奨されて、
そのうち普及したテレビでも化学調味料や
タンパク質を摂るためのお菓子のコマーシャルがパンパン流れていました。
それを素直に受け入れた結果、今のような日本人になったというわけですね。
人間というのは三六・五度の体温を持っているはずなんだけど、
今の日本人には三十四、五度の低体温の人が多いんですよ。
それで冷え症だ、貧血だって騒いでいる。
どういう理由でそんいう理由でそんな低体温になってしまったかと言えば、
それは肉をたくさん食べるからなんですよ。
あとで詳しく話しますが、この世の中はすべて陰と陽からできています。
そして肉というのはすごく陽性が強い食べ物で、
肉食をすると体がカッカと熱くなります。
そうするとその反動で、人間の体は正直だから、
体を冷やす強い陰性の食べ物を求めるのです。
砂糖、果物、アイスクリームといったものをね。
それで陰と陽のバランスをとっているんです。
陰と陽は引き合っていて、
陽性が極まれば陰性がほしくなるし、
陰性が極まれば陽性がほしくなって、
体がシーソーをやってバランスをとっているんですよ。
要するに、肉と砂糖で体が狂っているわけ。
今どきの言い方で言うと、肉も砂糖も酸性食品で血液を汚してしまうでしょ。
肉を食べた後にデザートで甘いものを食べるなんて、悪循環で最悪ですよ。
血液が酸化して、血のめぐりが悪くなつて、体を冷やす病気へ偏ってしまうわけね。
肉と砂糖は陽性と陰性でバランスがとれていたって、
体のバランスは完全に崩れてしまうのよ。
今、私の料理教室に来る人で体の具合が悪いと言ってくる人のほとんどは冷え症よ。
手も足も触ると冷たい。
でもこれ、ただ手や足だけが冷たいんじゃなくて、全身の血液が冷たくなつている。
血液って上から下まで私たちの体をめぐつているでしょう。
肉から離れられない人、
甘いものから離れられない人は多いと思うけれど、
早くその食生活を改めなかったら、
死ぬまで痛気と縁をもって苦しむことになります。
私は結婚してから、子育てのかたわら川の掃除や一人暮らしのお年寄りへのお弁当配り、
病院のシーツ替えや手作り石けん運動などのボランティア活動をしていたの。
そのときマクロビオティックの創始者・桜沢如一の本に出合って、「食養」という考え方を知ったんです。
桜沢の陰陽の話が面白く、食養料理にも興味を持って勉強を始め、
平成元年には「命と暮らしを考える店」の看板を掲げて、穀物菜食のお料理教室や勉強会を開いていました。
それが口コミで広がり、結構繁盛していたの。
でも、「F1の種」という人工的に作り替えられた交配種があるのを知ったことをきっかけに、
野草料理の勉強をするようになつて、独学で、食べてもいい草、悪い草、アクの取り方などを全部覚えたんです。
野草は人が手をかけなくても力強く根を張って伸び、コンクリートを持ち上げたり、
めくつたり、割ったりするでしょ。そのすごさに脱帽したの。
その頃、「不耕起(耕さない)、無肥料、無農薬」の自然農法を提唱された福岡正信先生とご縁をいただきました。そのとき、「私はきっと何十年後かにこういう生活を送っている」と直感したの。
そうしたら十六年前に京都の綾部の山奥に古民家を見つけて、移り住むことになつたというわけね。
今も農作業をしたり、野山を駆け巡って草を摘んで、自給自足の生活をしています。
年はとうに七十を越えているけれど、メガネなしに新聞も読むし、補聴器がなくても全く不自由しない。
スクワットも七十回はできるし、縄跳びも百回くらいは跳べる。
それに髪の毛は生まれてこのかた一度も染めたことがない。
一汁一乗、米と味噌汁と漬物中心のいたってシンプルな食生活だけど、
野草の命をいただいているからこんなに元気なの。
今は食べる物があふれるほどあるけれど、間違った食生活で病気になつている人が本当に多い。
元気のない子どもも多いでしょう。
食生活を早く改めないと日本は大変なことになるって、ばあちゃん、本気で心配しているんですよ。
最近、体の調子が悪いって訴える人が増えていますね。
なんかだるいとか、集中力がないとか、気力がわかないとか。
うつ病になる人も多いですね。
子どもはアレルギーやアトピーで苦しんでいるでしょう。
それにちょっと転んだくらいで骨折するし、骨が弱くなつていますよね。
若い子たちも便秘や貧血や低体温の人が多いでしょう。
生理や排卵、精子の数が少なくなつて、子どもも産めなくなつている。
産んでも母乳が出ないお母さんが多いよ。
今の子どもたち、若い子たちは豊かな日本に生まれ育ってきているでしょう。
昔と追って、栄養は十分に行き渡っているし、
牛乳やら乳製品やらカルシウムのたくさん入った食品を摂っているはずなのに、
どうして簡単に骨折してしまうのだろう。
貧血や低体温になってしまうのは、おかしいと思いませんか?
これはすべて、戦後にいいとされてきたカロリー重視の栄養学が
間違っていたためだと、ばあちゃんは思うな。
人間の健康ってカロリーだけでは測れないっていうこと。
今の世の中は、
教育とメディアと科学が中心になつてコントロールされているように思うんだけど、
たとえば教育が一〇〇%正しかったら、学力低下なんか起こらないし、
青少年犯罪も起こらないはずでし一よう。
でも、実際はそんな子たちが増えている。
ばあちゃんに言わせれば、それはやっばり食べ物がおかしいからですよ。
ちゃんとしたまともなものを食べていないから、
集中力が続かなかったり、すぐにキレてしまうんじゃないのかな?
本当にカロリー栄養学が正しくて、
学校の給食や家庭の食事が間違ったものでなければ、
明るくて元気でかしこいはずなのに。
お母さんたちのお腹から五体満足じゃない子どもが生まれているし、
今、そんな子がすごく増えているのは食物に問題があるはずでしょ?
それに気づいてほしいですね。
「ローマは一日にして成らず」という言葉を知っているでしょう。
人の健康もこれと同じょ。
何か健康にいいものを食べたとか、運動をしたからといって、そんな一足飛びに元気になるわけじゃないですよね。
今まで長い間、間違った食事をしていて健康を損ねていたのだから、
今日から食事を改めたとしてもすぐに元に戻るわけじゃない。
「一週間、玄米を食べているけど体調があまりよくない」と言う人がいるけれど、
一週間で体調がよくなるほうが不思議ですよね。
「食歴」という言葉があるんだけど、聞いたことない?
健康にしても病気にしても、みんな食歴がつくつているんですよ。
たとえば二十年食べてきて病気を作った人は二十年の食歴があるの。
病気はその人が食べてきたものの総決算。たかが食べ物、されど食ベ物。
今の人たちはなんでも即効薬を求めるでしょう。
頭痛の薬を飲んで五分くらいで痛みが止まったそういうのをほしがるんだね。
今の薬は化学物質だから危険だと、ばあちゃんは言いたいんですよ。
長年積み重ねてきた結果病気になつたんだから、そう簡単によくなるわけない。
病気は間違いなく自分が食べたものに原因があり、その結果なんだから、
自分がどんな食生活をしているかを見つめ直すチャンスなんですよ。
今日の朝食は何を食べた? お昼は? 夜は?
肉ばかり食べているんじゃない? お菓子やインスタント食品はどう?l
一度振り返ってみてちょうだい。
なんとなく調子が悪い人、アレルギーの人、
もっと重い病気になつている人、その原因は間違いなく「食歴」にあるはずです。
その原因を突き止めて、食生活を直していかない限り、健康は取り戻せないとばあちゃんは思うな。
その方法をこれから教えるから、よーく問いてくださいね。
宇宙は瞬時も休まず陰陽を繰り返しています。
朝が来て、昼が来て、夜が来て、人間もそれに合わせて、目覚めと活動と眠りを繰り返していますよね。
でも、農耕のみずほの国の大和族の日本人が主食の米をはらって西洋のカロリー栄養学中心になってから、
食物は狂わされてしまいました。
食べた人間は痛気にかかり、心は悩みと苦しみと不幸のどん底に落ちて、
社会は乱れ、青少年の犯罪は止まらず、魅魅魅魅、阿鼻叫喚の世になり果てています。
乱れる大きな原因は肉食にあると思います。
肉を食べると憎々しい人になるんですよ。
人の道をはずして外道になつているからどこまでも狂うんです。
しかし、野菜を食べれば優しい人になると言ったのは昔の話。
今は野菜で病気をする時代になっています。
水耕栽培で百日くらいでレタスができたり、ピーマンやトマトが三百個も四百個もなったりなんて、
自然に反していて気味が悪いでしょう?
そんなことをやっているから人間社会が乱れてくるんです。
食物が狂ったから人間の体が狂い、心が狂うと、社会が乱れます。
すると、自然も異常になっていく。人間の心から出たものが宇宙を動かしているところもありますから。
一刻も早く間違った道を悔い改めて、宇宙や自然に対して感謝の気持ちを持たなくてはいけないと思うんです。
「ありがたい」とか「もったいない」とか「お陰さま」という昔からの言葉は、
大宇宙・大自然に生かされていることへの感謝から生まれてくるものでしょう。
「おぎやー」と生まれてから毎日、死ぬまでご飯もいただいて、
何十年かの寿命を生かされているということには感謝しかないでしょう。
この当たり前のことがどんなにすごいことなのかがわかる人になることなんですよ、人生というものは。
神というのは実体がないものだけれど、瞬時も休まず働いてくださる。
生きとし生けるものたち、すべての生命も瞬時も休まず活動を繰り返し、生と死を繰り返している。
すべては神が司っているわけです。
そういう意識を持つところから、生き方の見直しが始まるんじゃないかと思うんです。
今は便利な世の中になりすぎて、生きることがかえって大変になっています。
これを日本人の食生活について言えば、
敗戦後、カロリー栄養学がスタートしたのが事の起こりで、
それが今に至っているわけです。
それが間違っていたというところからスタートしないと、
何も変えることはできないでしょうね。
一日三十三品目二千四百キロカロリーなんて、
世界中のあちこちの国で獲れたものをかき集めないと、とても補えないでしょう。
それが食物を外国から輸入するようになっていく一里塚だったんです。
一汁一菜の質素な暮らしをしていた日本人に、
一日二千四百キロカロリーなんてムチャクチャな話です。
そんなにカロリーを摂ったら、むしろ病気になるだけ。
昔の人がなんで子どもをたくさん産めたか、
今の人がなんで子どもを産めなくなったのか。
その答えは歴然としているでしょう。
食べ物がすべて変わってしまったところに大きな問題があるんですよ。
前にも言ったけど、昔は「貧乏人の子だくさん」という言葉があって、
貧しい家にこそ子宝に恵まれていました。
安産で母乳に恵まれ、
病気をすることもなくすくすくと育って手がかからなかったのは、
真っ赤な血の塊で産まれていた赤ちゃんだったからなんです。
今は血が薄く、貧血で産まれているから育ちゃん、白ちゃんなのね。
母親も貧血で、おっぱいが出ないからミルク栄養育ちとなり、
それからアトピー、アレルギーが始まり、
赤ちゃんの体にトラブルが起こつています。
そして親は子育てにストレスを起こして、虐待をするようになるんです。
一汁一菜の低タンパク、低栄養でも体は合成能力を持っているから、
タンパクやカルシウムを無理に摂る必要はない。
体が作る機能を持っているんです。
だから主食中心に副食をほんの少しで日本の国はまかなっていけることを知り、
昔の人たちのように実践することにこの国の本当の復興があると思います。
今の子どもの病気や犯罪は、戦後の日本の大人たちの罪以外にないと、ばあちゃんは思います。
高度経済成長とともに病気も蔓延し、一億総病人時代になつてしまったでしょ。
戦争を知らない若者たちは、貧血、冷え症、低体温、低血圧、低血糖症、便秘症の陰性人になつて、
五感も本能も失っている子が多くなつてしまいました。
結婚したもののお互いに生殖器の異常で性の不一致が起こつてすぐに別れるし、
一緒に暮らしたところで意見が合わず、性格の不一致で夫婦は争い、生活の不一致でおかしくなる。
結婚も生活も悪循環です。
今の子どもたちは、そんな狂った大人たちの狭間で夢や希望さえわからなくなつて、かわいそうでなりません。
夢や希望を持てないのは、いい手本となる大人がいなくなつてしまったからでしょう。
私の子どもの頃は、手本にしたい大人がいっぱいいたから幸せな時代でしたね。
兄弟、夫婦、家族の関係が崩壊した姿を毎日すり込まれて育っている今の子どもたちは、
大人になつたら何をどのように生きていくのでしょう。今のままでは心配です。
今は一人ひとり悩みを持っていない人がいない時代ですから、
一つの家族の間でも、夫は夫、妻は妻、子どもは子どもで悩みを抱えて生きているんですね。
こうした問題の一番の解決法は、穀物菜食にして、いい塩気をしっかり摂って、
まず自分の血液と細胞、体を建て替え、立て直して陽性にすることなんです。
すべてはそこから始まります。
食物の陰陽に問題解決の秘密の鍵があることを知れば、何も心配することはありません。
食べたもので血が変わり、細胞が変わるんです。
すると内臓も変わり、体が変わります。
そして、考え方・生き方が変わり、前向きのプラス思考になつて、元気で明るくなつていく。
そうなると自分のところに人が集まってくるでしょう。
ばあちゃんが楽しいのは、そういうことなんですよ。
町を歩いていると歩きながら物を食べたり飲んだりする人を見かけますが、
昔はそんな人はただの一人だっていませんでした。
それどころか、昔は小さな子どもを躾るときに、「食べ物を粗末にすると日がつぶれる」と、
当たり前のように厳しく教え込んでいました。
「一粒の米に三体の神宿る」と言ってお米の尊さを子どもに教え、
小さな子どもがご飯をこぼしたら拾って食べることを躾ていたから、それが当たり前で自然だったのですね。
ばあちゃんが子どもの頃は、今みたいに家の中がきれいじゃなかったんです。
どこの家も朝から晩まで忙しかったから、毎日家の掃除をするわけじゃない。
だから畳にご飯が落ちればゴミがついてくる。
でも、それを捨てようとすると、親は子を厳しく折檻して、食べ物の有り難さを教え込んで育てたものです。
「三つ子の魂百まで」で、それが身についたんですね。
昔は家々で親から子へ、子から孫へと躾られました。だから、昔の子どもは家の手伝いをよくしたものですよ。
今はどうでしょう?
親は子に「床に落ちたものは汚い」と教えるだけで、
食べ物への感謝、お百姓さんへの感謝を教えていないですね。昔とは根本から違っているでしょ。
感謝を教えないから、嫌いなものは残すし、好きなものは要求するようになつてしまう。
わがままに育てているわけですよ。
昔は、嘘をつくと「嘘をついたら閣魔さんに舌抜かれるよ」って教えたから、
子どもは閣魔さんに舌を抜かれるってどんなことかと想像して、
舌がなかったらしやべることも食うこともできないって怖がって、嘘もつかなくなつたものです。
「嘘つきは泥棒のはじまり」とも教えていましたね。
これが昔の日本の子育てだったんですよ。
暮らしの中で躾をしていたから、社会に出てもしつかりとした大人が多かったわけです。
今は賞味期限を作って、期限切れの米、味噌、醤油を捨てさせているでしょう。
これは子どもの教育上、とても悪い手本ですよ。
許されないことだと、ばあちゃんは思います。
鴨長明は「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という名文を残していますね。
この言葉は、すべてこの世の出来事は陰陽の絶えざる入れ替わりで起こり、
この世は無常であることを表しています。
昔の人の感性はすごいものがありますね。
陰陽という言葉で語らなくても、世の中のありさまを見事に描き出しているでしょう。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」というのも、この世の虚しさ、儚さを詠っているでしょう。
これも素晴らしい世界だと思うんです。
親鸞はこう言っていますね。
「よろずのこと、みなもて、そらごとたわごと、まことあることなき」。この言葉もすごいでしょう。
何百年前の人が、この世の実相にすでに気づいていたんですね。
二千五百年前のお釈迦様は「人は食べたそのものである」とも言っています。
つまり、人は食べ物のおばけ、食べた物が体質であり体調だと教えているわけなんです。
よい食物でよくなり、悪い食物で悪くなるということなんです。
都会は経済活動が活発で陽性な場所、
田舎はゆっくりのんびり野菜を育てているような陰性な場所という違いはあるけど、
都会で暮らすのが悪いわけじゃないですよ。
でも、あまりに陽が強すぎて極陽になると、ストレスがたまってイライラしてしまう。
そういう見方で、自分の暮らしを考え直してみてはどうでしょうか。
そして生活の見直しで大事なのは食事だから、そこから始めたらどうかと思うわけです。
子どもはアトピーとアレルギーで苦しんでいるし、大人は花粉症で苦しんでいます。
それを治すには食事を変えるしかないんです。
高タンパク、高カロリー、高脂肪、高栄養の食事が本当に正しかったら、
昔の人よりももっと元気で健康なはずではないですか?
ところが、現実はまったく逆で、赤ちゃんから老人まで病気持ちになつている。
これはカロリー栄養学が邪食で邪道であることを、身をもって知らされているということではないですか。
何度も言いますけれど、この事宙はすべて陰陽で成り立っているんです。
私たちの呼吸もそうですよ。吐いて吸う、これは陰陽です。
海は一分間で18回波を打ち、人間も18回呼吸しています。
人間は宇宙の摂理に包まれているから小宇宙なんですよ。
だけど人間だけじゃなく、動物も草木も森羅万象すべてが小宇宙です。
この光のシャワー、風のシャワー、すべてをいただきながら生かされていることに感謝できなかったら、
人生を生きている意味もないですよ。
難あって有り難し、生き方のスイッチを変えるチャンスです。
生活を低くして、握り飯に沢庵と味噌汁、時に山に野草を取りに行けば食べるに十分困らない。
病気も治って元気になるんだから、いいことじやないですか。
お金で買う生活とは買わせられているわけですから、
自然から遠く離れ、体も心も狂って病んでいく道筋なんです。
考えてみてください。私たちは太陽の光にいくら払っていますか。
山から湧き出る水にいくら払っていますか。
おいしい空気から死ぬまで酸素をいただいているんです。
ばあちゃんはいただくぼかりの生活だから、毎日日が覚めたら感謝、感謝、感謝しかないですよ。
人間の一日も陰陽で、一日が一生です。
朝が来れば目が覚めて陽の世界で活動する。
夜が来たら眠りの陰の世界に入って、黄泉の国、霊界に行く。その繰り返しでしょう。
再び目覚める保証なんてどこにもないのに、朝また目が覚める。
それが嬉しくて家の中でなんかじっとしていられない。
晴れの日は家にいないで、山の中で下草を刈ったり、燃料にする木の枝を拾い集めています。
とにかく何かしら働いているんですよ。働いていたいんですよ。
人間、体が本当に健康で心から感謝していたら、じつとしていられなくなりますよ。
今の日本人は自然とともに暮らすことをあまりにも忘れているでしょう。
体は病気で苦しみ、感謝と感動ができない心になっています。
私はおばあさんだから、世に出で「日本人を変えてやる」なんて思わないけれど、
緑ある人たちに日本人の良さや知恵を継承して、一人でも多くの人が幸せに暮らしてくれたらいいなと思いますね。
●食生活の乱れが不妊や障害につながっている
今、子どもが産めない女性が増えているのは、
貧血、冷え症、低体温という陰性体質に原因があるんです。
陰性体質では、そもそも結婚してもふとんの中で燃え上がることもなく、
セックスレスで別れることになってしまう。
成田離婚という言葉が流行ったでしょ。
新婚旅行から成田空港に着いたところでカップルが離婚してしまうわけですね。
成田離婚という言葉を聞いたとき、私はハハーンと思ったよ。
ああ、なるほど、陰性体質で体が冷えているから性生活がうまくいかないんだなって。
それが旅行中にわかってしまったから、
これは早く別れたほうがいいと、すぐに別れてしまうのでしょう。
性の不一致は性格の不一致になり生活の不一致になるというんで決断するんだね。
昔の女の人は、六人や八人なんてざらに産んでいたでしょう。
だけど今は栄養過多になりすぎて、子どもが産めなくなっているんです。
それに、せっかく生まれてきても障害を持っている子が多いでしょう。
それは胎児のときに間違った食事によって
次々と問題が起こつているということなんですよ。
胎児は臍の緒を通じて送られる母親の血液を栄養にして大きくなるわけだから、
お母さんが正しい食事さえしていれば健康な子が生まれてくるのが当たり前。
だけど間違うと、結果として胎児に悪い影響を及ぼしてしまう。
添加物や農薬の含まれたもの、肉と甘いもの、果物や生野菜などを食べすぎると、
羊水が真水になってしまうんです。
羊水はもともと海水に近い塩分を持っていて、
その中で胎児は遊泳しているのだけれど、
お母さんが間違ったものを食べると羊水の塩分が失われてしまう。
だから、臍の緒が延びて首に巻きついてみたり、
赤ちゃんが逆さになったり、巨大化してみたりするわけです。
大きい赤ちゃんは陰性体質なんです。
昔は「大男総身に知恵が回りかね」とか「馬鹿の大足」と言われて、
大きな男は知恵が足りなくて馬鹿にされていました。
子どもは小さく産んで大きく育てるのがいいんですよ。
「命のない死んだ食べ物ばかり食べて、
子宮という生命の土台が冷えて緩みきってる。」
素晴らしい事言ってらっしゃるなあー。
女性しかわからない、命の授かること。
この時代に女性が発言していくことは、
とっても大切だと思うなあ
「とらわれなくていい。信仰したり、こだわらなくても。
こう生きねばとか、こうあらねばならぬとか、そんなものはない。
自分が歩きたい創造の世界を歩いてゆけばよいだけのこと。
私が孫たちに手渡したいのはその切符なの。」
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「こんな子宮で幸せになれる?」
ーーー:若杉さんから見て、今の日本の女性はどう見えますか?
●若杉:子宮がもうガタガタよ。命のない死んだ食べ物ばかり食べて、子宮という生命の土台が冷えて緩みきってる。それで結婚だ出産だ子育てだって、何やったってうまく行くはずがないの。不感症になっているから、結婚生活も味気ないものになってすぐ別れる。セックスイコール結婚生活、それに悦びがあれば夫婦は仲良くなるものなの。夜の生活が穏やかに幸福で満たされていれば、別れる道理がない。昔の女はね、オーガスムといって最高潮が2度も3度もあったのよ。今の人たちないでしょう。お産だって注射で促進したり、切開しないと出せないほど弾力をなくしてる。本来は子宮というのはもっと満ちたもので、ぐっと上がってるものなの。昔の女はパンツはかず腰巻きだけで、おりものなんてそんなにおりるものじゃなかった。あれは毒素がおりてきてるんだから。食べものとおりものの関係を、何人もの例でずっと調べたことがあってね。やっぱり肉や卵を食べるとドロッとなる。日本はかつて、動物を食べることを禁じていた時代が千年も続いたのよ。特に女性は四つ足のものを食べると血が汚れるからと、決して食べることはなかった。子宮は神のお宮なのよ。だから参道(産道)があるでしょう。生理は月に一度、そのお宮を浄めるためにあるの。子を宿す神の宮をきれいにしておくために、経血が毒素を出してくれる。お産は、排便と変わらぬ自然の生理。なのに病気とばかりに騒ぎ、不妊だといって医者に大金を払い、いいカモやわ。子宮に病名をつけてやたら難しくして、それってばかにされてるようなものでしょう。それより食べ物や生活をくい改めなさい。子宮を救えるのは自分しかいないのよ。
昔よく「貧乏人の子沢山」といったけど、どうしてかわかる? 忙しいからおかず作るヒマもなく、みそ汁に漬け物、それで子どもがぽこぽこできた。働きながら田んぼで産んだり。その子ども達が皆いい子で、乳もどんどん出て。低蛋白、低栄養が一番っていうこと。質素な暮らしが一番なのよ。私には3人孫がいるけど、娘のお産は本当に軽かったよ。野草を食べていたので、2人目のときは10回位イキんだだけで生まれちゃった。3人目なんか3回イキんだ位。野草の生命力はすごいよ。
ーーー:命のない食べものが、私たちの命を狂わせてしまうんですね。
●若杉:無月経や無排卵が増えてるけど、これは大変なことよ。命を宿せないということ。例えば無精卵を食べ続けていたら、人間だってそうなる。鶏だって無精卵は抱かないのよ。有精卵なら本能で自然に抱くけど。有精卵なら丸飲みにする蛇だって、無精卵には見向きもしない。「F1」の種だってそう。一年中四季に関係なく育って便利だけど、次世代に続く種を決してつけない死の種。これは科学者達が経済のため研究して創り出したもの。肥料漬けで育つ野菜。有機肥料といったって、鶏糞なんて化学物質づけ。病気にならないよう抗生物質をどんどん入れて、その糞が土を汚染してる。今の家畜はほとんど内臓が癌に冒されてるのよ。アメリカではレバーなどの内臓を食べるのは、毒の塊だから禁止になった。癌の牛を食べれば癌になるし、合成飼料や肉骨粉で共食いさせてるものを、まだ平気で食べている日本人がいる。牛も豚も人間の力で種付けさせられて、自分の力でセックスして増殖してるわけじゃないでしょ。だから人間も人工飼育になるし、子どもが荒れてゆく。自分のお乳で育てたいという本能もなくなってる女は、家庭より仕事、子どもは保育所。誕生のスタートに母乳をもらえず代用品のミルクで育った子は、母性愛ももらえず、キレたり問題を起こすようになる。母乳育児がどれだけ偉大なことか、そのことに目覚めなかったら社会も救われない。
牛乳を飲むのは自然だと思う? なんで大人が乳を飲む必要あるの? 歯の生えた動物が乳なんか飲んでないでしょ。家帰って「ただいま!かあちゃん乳のましてくれ!」っていったら、あんた何いってるのやめてちょーだいっておこられるやろ(笑)。ましてや牛の乳よ。どうしても飲みたいなら、冷蔵庫から牛乳とるかわりに、牛舎へいって直接牛からおっぱいもらってちゅうちゅう飲みいな。あんた飲めるか。乳は空気に触れたらだめで、直接乳首から飲むものなのよ。
スーパーとかデパ地下のあれだけの食品の中に、本物の旬のものがある? ほんのひとにぎりもない。人為的に加工された食品や野菜ばかり。これでは人間がおかしくなってあたりまえや。「不正」と書いて「歪み」。不正なものを食べてれば、体は歪みを起こすし、体が歪めば精神も歪む。世の中を見て、これだけの狂った犯罪や病気も、食べ物のあらわれとして見る視点が必要。「口で極楽、腹地獄」といって、口ではうまいウマイと食べているものも、いったん体に入ってどんなふうになるか、感じとる繊細さと慎重さを持ち合わせていなかったら、大変なことになるよ。町へでても、私はまず外食することがない。米ひとつとっても、「F1」という死の洗礼をう けた米を使っていると思うと食べられない。だから出かけるときもおにぎり握っていったり、水はポットに入れていったら金も使わんでいいしね。
「天地のチカラをどう受けとる」
部分だけをとらえてたらダメ。「いただきます」といって心臓のところで手を合わせる、その時に体の中で酵素がうごくのよ。食べものはただの食べものにあらずで、大地や水や火の力、そういう天地の力を凝縮してもった、その力を頂いているの。渾 然一帯とした、大宇宙と小宇宙としての人間のなかで、もっと大きな力が働いているの。
サプリメントに大根十本ぶんの栄養と書いてある。大根十本食べられる? 食べられないものをどうして飲むの? 宣伝に金をつぎ込んで、化粧された包装や能書きなんかの見かけにいつまで踊らされてるの。食べるのは天然自然のもの、いのちを頂く、それだけなの。米や野菜は必ず在来の種で育ったものを。とりあえず健康になりたかったら野草を食べなさい。それが早道だから。そこらの草は水一滴やらなくたって天の恵みで生えてるでしょ。天界からまっすぐきたものが、ほんものの体をつくってくれるのよ。そこから本当のものが見えてくるし、世の中のことも見えてくる。除草剤ぶっかけようという感覚もなくなる。野草は人間が育てた野菜と違って、そこら 辺に地這いでいっぱいある。精が強いからあまりがばがば食べちゃいけないの。あくぬきをしてきちんとした食べ方で、毎日ほんのひと箸でそれが薬になる。「加薬」というのも、食べるものに添えるだけで薬ダヨってこと。魚食べるときは大根おろしや柑橘類が毒消し、分解消化をちゃんとやってくれる。私もここの暮らしで野草食べてたら、毎年春と秋に必ず排毒があるようになった。いい水と空気のお陰もあって。いくらいいもの食べてても、毒素を出せないような体はだめよ。おしっこやうんちが毎日でるように、年に何回か排毒はあってしかるべきものなのよ。今地球も排毒してるわね。人間がアトピーだアレルギーだって排毒するように、地球も苦しんでる。人間が地球の天敵になってしまったね。
ーーー:若杉さんのこの感性って、どうやって培われたものなんでしょうか。
●若杉:若いときは貧乏が当たり前で、だんだん豊かになってきたときに、肉体と精神もそれに伴って変わっていく体験をしてる。その辺に炒り豆が落ちてるのを拾って食べる生活だったのが、そのうちここでもごちそう、どこでもごちそう。このままでは自分がとんでもない方向、欲の強い悪魔的な考え方に変身していきそうで、ブレーキをかけなきゃと思った。それで、まずは近所の川の掃除を1年間続けた。川が汚れて悲しくて私の魂が泣いてたからね。1人でダンプに何杯分もゴミを拾った。次の1年間は、老人ホームのシーツ替えとお掃除にボランティアで通った。おばあちゃんと おじいちゃん達に声をかけて歩き、手を握ったり髪なでたり話しかけると涙流してよろこぶの。そこで色んな人間模様、人生の縮図を見せてもらった。次は5年半、お年寄りの家に週2回お弁当を配って歩いた。マクロビオティックの桜沢如一先生の本に出会ったのはその頃。桜沢先生が、「どうやってこんなすごいことを研究したのか」と外国で問われたときに、「僕は研究してない。日本の祖先がつくった食文化を再発見して、世界の人に知らせてるんだよ」って答えてる。陰性な野菜を、塩や火を使って陽性化して食べる食養の知恵や、促成ではない昔ながらの醸造でつくった調味料の大事さを私も伝えたくて、静岡にお店をもって大繁盛してたの。でもあっさりと店を たたみ、こうして山に入ったのが8年前。ここの暮らしは最高よ。水は天からのもらい水でタダ。冷蔵庫なんて要らない、土間の竈や七輪で料理して、薪で五右衛門風呂。米も野菜も梅干しもみんな手作り。冷え込む冬も、火鉢や豆炭のコタツで、窓を開けっ放しで外の雪を見るの。春夏秋冬、天地の青春を楽しんで生きてるって感じよ。明日死んでも悔いない。すべてこの私が選んできた行動なのよ。
思いがあれば、誰でも成就できるのよ。思いは岩をも貫いちゃう位だから、必ず成就できるの。あんたがまだ成就できてないということは、自分の魂磨き、修行が足らんということ。人生は苦労しないとな。山あり谷あり、陰アリ陽あり、一つひとつクリアしながら、自分を鍛えておかないと。何かの時に弱くなっちゃうから。すぐにあきらめたり。昔の女は大和撫子といって、掴んだら死んでも離さない強さがあったものよ。
「そぎ落として楽になる」
人生は心地よく、機嫌良く、生きてるのが一番。だって楽しい所なんだものここは。地球というのは実に楽しいところ。とどのつまりは、機嫌よう生きて通れば一番いいわけで。あれこれ色々やることない。ただこの時代、あまりにも物事が曇っちゃって、魂が曇りすぎて、闇のように色んなことが皆わからなくなっているものだから、私は料理を通してお話ししてるだけ。料理の先生といわれても困るのよ。料理は私の人生のパフォーマンス。それでお金を稼ごうとは思わない。これは小さじ何杯とかカップ何杯とかじゃなくて、全部直感なのよ。その日の疲れ具合で、塩加減だって 違ってくるんだから。「この草は食べるとどこに効くんですか?」、そんなのアホか。机の上でお勉強して何になるの。「教育」はいらないのよ。昔の子は教わらなくても親の後ろ姿で育った。自分が汗と水を流して体験して、余計なもの捨てて取り外していくことが悟りなのよ。みんな自分に色んなものをくっつけようとしすぎ。本物をやっていったらいいのよ。真実真理だけを。そぎ落としたぶん、楽になるから。
とらわれなくていい。信仰したり、こだわらなくても。こう生きねばとか、こうあらねばならぬとか、そんなものはない。自分が歩きたい創造の世界を歩いてゆけばよいだけのこと。私が孫たちに手渡したいのはその切符なの。
世の中は色んな幻想を創り出して、働かなくては生きていけないという恐怖心を植え付けられてる。ちっとくらいお金が仕事がなくて困ったなと思ったら、ホームレス1年間くらい体験したらどう?。やるなら楽しくやればいいの。引け目を感じる乞食なんかじゃなくて、堂々と。そうしたって充分生きていけるのよ。たとえ世の中がひっくり返ろうが。最低限の塩と米に野草食べて。良寛さんだって寺も持ってなかったんだから。お釈迦様だってそこらの道ばたで説いてたの。私も辻説法して歩きたいくらいよ。宗教にお金がかかるなんておかしい。それならこの大宇宙に金払いなさいよ。お天道様が金くれっていう? 何も請求しないやろ。金もらうのは人間だけやないか。人間が作った電気にはお金払うけど、太陽の光から作ったものには払わない。このおいしい水と空気。本当のものはタダなのよ。
「人の魂を喜ばせる人になれ」
みんな欲で生きてるから戦争が起きる時代なの。食べる欲、着る欲、住むにも飾り立てて、何か余計にないと不安がって。これから生きていこう思ったら、一つ一つ捨てていくのよ。友だちもつまらんやつは自分から切って。自分がどん底に落ちたときにすくいあげてくれる人が本当の親友なのよ。夫婦だって、うちのめされたときに真意が分かる。魂をきれいにしておきなさい。人の魂を喜ばせてあげる人にならなあかん。人とべたべたするんじゃなく、遠くからでもつながりを大事に、かわいがられる人に。それが財産や。人生は会うが別れのはじめ。一瞬の、二度とこないこの時間。それか命だとかわったら、あらゆるこの世の万物が大事に思える。部分部分じゃなくて、渾然一体万物が。神さまは私たちに悦びしか与えてないのよ。それがわかる? まずは誕生という最大の悦び。生きてれば祝いごとが沢山。七五三、成人、結婚の祝い、収穫祭、新嘗祭、種を蒔くお祭り‥。そういう悦びにわくのがこの地球人類の営みなのよ。いまはその祝いごとを忘れた時代。野草だって春になれば天の恵みで、人間が一滴の水も肥料も施さなくてもちゃんと出てくるじゃない。それも悦びでしょ。ありがたい悦びとして感謝しぬいて、死んだら自然に帰る。土と溶け合って。
あなたは、こんなことをやっていませんか?
●ペットボトルの飲み物をよく飲んでいる
●ご飯よりもパン食が好き
●朝起きて食欲がない時でも朝食は食べるようにしている
●風呂は、冬場以外はシャワーですませることが多い
これらの行為は、いますぐやめないといけない。
なぜなら、知らず知らずのうちに、あなたの体から
「熟」を奪っているからだ。私たちの体は、
36・5℃〜37℃の体温で最もよく働くようにできている。
ところが、最近は、36℃前半、中には35℃ムロという人までいる。こんな状態になりながら、先に挙げた行為を続けていては、むざむざ不健康体になるよう仕向けているとしか思えない。
人間の一生の中で一番若く、生命力が強い新生児が「赤ちゃん」と言われるのは、赤い=つまり体温が高いから。一方、年をとると、白髪、白内障など「白ちゃん」ともいうベき冷え″から起こる老化現象が表れる。キーワードは赤と白=Aつまり温かさだ。あらゆる病気は、この体温低≠ノよって引き起こされる。実は、ガンができることも体温の低下と大いに関係がある。過食やストレス、運動不足といった、体を冷やす要因に事欠かない現代は、だからこそ意識的に体を温め、体温を上げることが必要なのである。体を温めることは難しいことではない。ちょっとした管の習慣でできる
体温を上げると病気は治る
体温が一度上がると、免疫力は500〜600%上昇すると、この事のはじめに申し上げました。でも、体温上昇のメリットはそれだけではありません。体温が一度上昇すると、体の中のさまざまな場所で、劇的な変化が生じます。まず、体温が上がると血行がよくなります。血行がよくなるということは、血液がスムーズに流れるということなので、結果的に血流量が増えることになります。血流量が増えると、体を構成する細胞に充分な酸素と栄養が供給されるので、同じ運動量でも筋肉の修復がスムーズに行われ、筋肉が増えやすくなります。さらに、筋肉の場合と同じ理由で骨も丈夫になります。つまり、体温が一度上がると、それだけで骨租軽症の予防になるということです。また、血流量が増えると、胃や腸など消化器系の臓器にもよい影響が出ます。具体的にいうと、胃腸が内容物を先に送るための嬬動連動が活発になるのです。嬬動運動が活発になると、腸の中で発生する硫化水素や活性酸素といった毒素が素早く排泄されるので、便秘の解消や大腸ガンの予防につながります。体温が上がると、体だけでなく同時に脳の血行もよくなるので、脳の活性化が進みます。とくに、「海馬」という記憶能力に関わる場所の血行がよくなると、記憶力低下や痴呆症の防止に効果があります。そして、体温が上がると、血行がよくなるだけでなく、酵素が活性化するので、その恩恵にもあずかることになります。体内の酵素が活性化すると、たとえば糖尿病の人ならインシュリンの作用がよくなつたり、新陳代謝が活発になるので、細胞が若返ります。新陳代謝が活発になると、見た目では肌が美しくなりますが、それは同時に体の中の細胞も若く美しく変化しているということなので、体全体にメリットがあるのです。もちろん、こうした恩恵は、体温が一瞬上がったというだけでは得られません。恒常的に体温が一度上昇した場合に得られるものだと考えてください。そして、体温が恒常的に上がると、自律神経の乱れそのものが改善されていくので、その情報が体温中枢のある脳の視床下部に行き、視床下部の負担が軽減されることによって、同じ視床下部から分泌される生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンが整い、男性更年期障害にもよい影響が現れます。体温がたった一度上がるだけで、これほど多くの、いえ、本当はもっと多くの恩恵が体にはもたらされるのです。低体温が病気の元凶であるのとはちょうど逆に、高体温は健康の源だということを、心に銘記してください。
身体を冷やすことが身体に良くないことは常識です。にもかかわらず、毎年夏になると会社や電車など、クーラーでこれでもかというばかり冷やしています。通勤の車内で寒さにふるえ、会社に入れば屋外とのひどい温度差があなたを包みます。クーラーの冷風が直接当たるので、真夏でもカーディガンやひざ当てが離せない−そんな悩みを多くの女性がかかえています。冬の寒さなら、身体のほうも「冬」ということで準備ができていますが、夏の場合は身体が暑さに対して準備するので、クーラーの寒さはこたえます。しかも、この寒さがあなたの身体のバランスをくずし、知らず知らず冷えやすい身体−冷え症への第一歩を歩ませてしまうのです。冷え症は、確かに身体が「冷え」ます。ゾクッとする寒気に襲われることもあります。でも、その冷たさ、寒さに我慢できないほどではない、そのうちよくなる……などと、靴下をはいたり、下着を重ねたりしてガードしている人が多いようです。そして、日常生活では「冷え」を忘れてしまいがちです。このように、「冷え症は単に身体が冷たくなる症状だけ」と思っているとしたら、とんでもない間違いといわねばなりません。冷え症こそ、女性の身体のさまざまな不調を引き起こす根本原因のひとつだからです。 女性の8割に起こつているだろうと考えられる生理の悩みも、冷え症を緩和させるだけで、その症状がウソのようになくなっていく事実をどう考えるでしょうか。若い女性に増えつつある、いわゆる不定愁訴(原因がわからない身体のさまざまな痛み、重苦しさなど)も、冷え症を治療するとすーつと消えていくのは、なぜでしょうか。このほか、肩こり、腰痛、目の疲れ、倦怠感……などなどの「イヤな症状」も、冷え症を治療することによって、知らず知らずのうちに軽減されてくる事実がたくさんあります。つまり、あなたが軽く思っている「冷え症」こそ、現代の女性を悩ますたくさんのイヤな症状の元凶なのです。あなたに起こっている「イヤな症状」は、実は、冷え症が原因で引き起こされていることが多いのです。さらに、冷え症を放っておくと、体のバランスが崩れてしまい、もっと恐い病気の遠因にもなりかねません。
とにかくうっとうしい症状から逃れたい、と西洋医学の医者に頼ったとしても、西洋医学には冷え症に村する決定的な治療法がありません。それ以前に、西洋医学には「冷え症」という病名すらないのです。「えーつ!」と驚かれるかも知れません。でもこれは事実なのです。なぜかというと、西洋医学の考え方では、身体の冷えは、自律神経失調症の一つの症状というとらえ方をしているからです。つまり、冷えで悩むあなたには「自律神経失調症」という病名がつけられるのです。 自律神経というのは、内臓・血管などの機能を自動的に調節する神経系で、暑ければ汗をかいて体温を調節したりするといった、自分の意志とは関係なく身体の機能を維持するために調節する働きを持っています。この機能がうまく働かなくなるのが、自律神経失調症です。これは、自律神経系の調節異常により起こると考えられる症候群のことで、冷え症も、手足など末端の血流を調整できないため起こる自律神経失調症の一つとされているのです。そして、ホルモン剤やビタミン剤、精神安定剤や自律神経調整薬などを処方されるでしょう。でも、これらの薬を飲んだとしても、冷え症を根本から治療することにはならないのです。では、東洋医学では冷え症をどのように考えているのでしょうか。
東洋医学は、その名の通り、東洋で生まれ研究されている医学です。中国医学だけと思いがちですが、決して中国医学だけで成り立ったものではありません。古代ギリシアで生まれ中東で発達したユーナニー医学、インドで古代より研究されているアーユル・ヴューダ、ヨーガ、仏教医学などなどが複雑にからみ合って東洋医学の基礎が生まれています。つまり、アジアのさまざまな地域で行われていた療法が中国に集まり、そこで煮詰められ、何千年という治療実績、いわば、人体実験をして、危険なものは捨てられ、本当に効果あるものだけが現代に残っている−それが、アジアの英知を結集した東洋医学なのです。
このように成立した東洋医学では、「冷え症」を「身体の血の滞った状態」ととらえます。人間の身体は、気・血・水の3つが五臓六腑をバランスよく流れているとき、はじめて「健康」といえます。どれか1つでも流れがおかしくなると「病」が起こると考えられているのです。冷え症は、血の流れがおかしくなったとき発症するわけです。身体のバランスを重視する東洋医学では、身体を直接刺激して内分泌を高め、3つの流れを正常にしようとします。その方法が、ツボ療法であり、マッサージであり、反射帯を使った刺激です。ときにはヨーガを使って刺激します。これらの刺激は、自律神経を正常にする働きのある部分に(例えば、冷え症に効果あるツボというように)集中して行います。しかもこれらの療法は、西洋医学のような化学的な薬に頼らず、自分自身の身体で、内側から治していくという副作用のない安全な方法なのです。
「冷えとり」で完全健康人生 進藤先生著
もしあなたが病気になったら、体を心配するより心の反省を先にすべきです。「私ちっとも悪くない」「間違っていない」と思っていると進歩はありません。ヨーロッパには、「自分は奴隷だと、そう悟った人は最早奴隷ではない」という諺があります。自分が奴隷であることが気にならない人はいつまでも奴隷のままであるが、「自分は奴隷だ、これではいけない」と思った人は奴隷の境涯から抜け出す努力を始めるということなのです。自分の間違いを「どこか悪いところはないだろうか」と、それを探して直して行くところに進歩があるのですが、自分の間違いを直していくことは非常に苦痛なことなので、嫌がってしない人が多いのですね。「心がけ」が間違っていると、「冷え」を起こして内臓が悪くなります。内臓が悪くなると、本能が狂ってくるので、消化器の悪い人は食べたくなる、肝臓の悪い人は飲みたくなる、肺の悪い人はタバコを吸いたくなる、糖尿病の人は甘いものが食べたくなるといった具合に、体に悪いものが欲しくなるのです。「あなたは肺が悪いですよ。肺がんになるといけないからたばこをやめなさい」と注意しても、「それがやめられないのです」と、肺が悪いから吸いたいという悪循環になっているのです。この悪循環をどこかで断ち切らないとどんどん悪くなっていきます。体が悪くなると、体が固くなる、腰が曲がる、禿げる、白髪になるなどの老化現象が起きますし、また、体が固くなると病気になるのですね。血液のめぐりが悪くなって、血液の欲しいところに血液がいかないので、老廃物が出ていけないで滑ってしまう。すると、老廃物のために体の組織が固くなり、伸びにくく、体の動きも固く、だんだん縮んできて、さらに、筋肉や筋がもろくなってきます。そういう状態の時に運動をすると、アキレス腱を切ったり、ギックリ腰になったりするのです。白髪や禿げ、血圧が上がるなどは四〇歳やそこらでなるわけがないのです。血圧が上がるのは、血管が縮んで血液が送れないので、無理に送ろうとして血圧を上げているのですから、血圧の薬で下げても意味がありません。「冷え」をとって血液が通りやすいように血管を開いてあげればいいのです。心に冷えを作らなければ、人間は一二五歳くらいまでは生きられ、そして、寝たきりにならないでしゃんと働けて、眠るように死んでいくものなのです。ですから、早く死にたくない、悪い病気で死にたくないと心う人は、己れを反省することから初めてください。
何度も申し上げるように心と体は表裏一体の関係にありますから、「冷えとり」をしていると、「毒が出るということば、こういうことだったのだ」と納得できるはずです。また、「病気になったのは、自分のこういう性格がいけなかったんだな」と反省をし、心の持ち方や考え方を変えていくうちに、病気も次第によくなっていきます。「冷えとり」では、たくさん靴下をはくとか、半身浴をして、食べ過ぎをしないなどを実行するわけですが、これらは、例えば剣道でいうなら、あくまで基本の型にすぎません。茶道や剣道が型以上に、それぞれの精神を大事にしているように、冷えとりも「心の持ち方」の方がより重要です。もちろん、冷えとりの型だけでもしっかり実行していれば、かなり体はよくなりますが、問題は排毒です。全身に湿疹が出たり、激しいめまいが起きたり、かなりやせてきたり、血尿が出たり……など、全て出る症状は例外なく排毒で、体にとってはよいことなのですが、この時、「大丈夫だろうか?」「死ぬんじゃないだろうか」などと心配を続けますと、かなりのストレス(心の毒) になります。最近、西洋医学でもがんや高血圧などの重い病気には、ストレスがかなり関係していることが解明されてきましたが、この心の持ち方は冷えとりをやっているいないにかかわらず、病気には大きく影響しているのです。クヨクヨしたり、イライラしたりなどの思い(心の毒)は「冷え」や「食べ過ぎ」のために潜る毒の五〇〇〇倍と言われていますから、「心配するなと言う方が無理」などと簡単に片づけられることではありません。本来なら、ある程度毒が出てしまえば症状も早い時期に消えるはずですが、心配からくる毒が多く滑ると、この毒も一緒に出ることになりますから次々に症状が現われ、結果的に病気をこじらせたり悪化させることもあるからです。「冷えとり」を続けて、体の毒を上手に出していけば、どんな病気も治りますが、それには、「排毒」を安心して受け入れる気持ちを持つことが最も大切です。そのためには、これまでの西洋医学の知識や一般に病気について言われている常識を全部捨てることです。そして、考え方、気持ちを切り換えてください。現代の医学は、「冷えとり」と正反対の考えですから、少しでもこの知識が残っていると、症状の出ている時には迷うのです。迷ってはいけないのです。 症状の出てきたことは、「冷えとり」の効果が出てきたことですから、これまでの自分の間違った心の持ち方(生活)を反省しながら、落ち着いた気持ちで行い、喜んで毒を出していると早くよくなります。
食養生をしている人が、町内会のみんなでおはぎを作って食べようということになり、あんを作る係になりました。白砂糖を入れてあんを練っているうちに頭が痛くなってきて、「脳梗塞で死ぬというのは、こういうことか」という感じがしたそうです。そこで「これはどうしたことなんだろう」と、「冷えとり」をやっている知人を通じて、私に聞いて欲しいと頼んでこられました。 そこで、その場面とその人の頑の中を考え、「私は、食養生をやっているから白砂糖が悪いということは分かっている。だから『私は係だから作ったけれども、このおはぎを食べない。だけど食べたらおいしいだろうな』と想像したので、頭が痛くなった。これは、白砂糖が毒だと思っただけでも、食べたことと同じ害を及ぼしたのです。砂糖に毒があるのだと警告しているのだよ」と答えました。 それを伝え聞いたその人は、「その通りのことを考えていた」と驚いたそうです。心の持ち方は体に影響するので、体は体だけと思ってはいけないのです。体が歪めば心が歪んでくるし、心が歪むと体が歪んでくるのですが、また、体がまっすぐになれば心もまっすぐに、心がまっすぐになると休もまっすぐになるのです。治しやすいのは体ですので、まず体を治すことから始めるとすると、あらゆる病気の根本となっている「冷え」を、そして「食べ過ぎ」を克服することです。「冷える」と血管が縮むので血液のめぐりが悪くなります。食べ過ぎると血が粘っこくなり、血管の壁にコレステロールが潤って壁が厚くなりますから、通り道が狭くなり、血液のめぐりが悪くなります。 血液のめぐりが悪くなると内臓の働きが悪くなります。そして内臓の働きが悪くなると、それぞれに応じた感情の歪みが出てきます。肝臓が悪くなると怒りっぽくなる一方、怒りっぽい人は肝臓が悪くなります。メソメソして悲観的にものを考えると肺が悪くなるし、肺の悪い人はメソメソして悲観的にものを考えるのです。この悪循環をどこかで断ち切らなければなりません。そこで、断ち切りやすいところで切るとなると、「冷え」と「食べ過ぎ」 になるのですね。 靴下を重ねてはいて下半身を温め、半身浴をして、冷えない食品を食べて「冷え」をとり、腹七分目、いや五分目くらいでいいのです。もう少し食べたいという程度でやめて「食べ過ぎ」ないようにして病気の根本を断ちます。 この二つを実行して、ある程度効果が出てきてから、心の問題にとり組むと、今までの例では治しやすいのです。
万病は「冷えとり」で治る 「冷えとり」を始めると内臓に溜っている毒が出ていく。
「冷えとり」をすれば全ての病気は治ります。つまり、血行がよくなりますから細胞に栄養がいく、すると疲労物質が出ていきますから「冷え」は残らないことになります。 私の妹の話をしましょう。妹は今六十代ですが、農家の田植えの手伝いに行った時のことです。初めは腰が痛かったそうですが、終わってみたらなんともなかったそうです。妹は「冷えとり」を長年やっていますので、疲労物質がどんどん出ていったので、疲れが残らなかったのです。 内臓の中に毒が滑っている時に、靴下をはいたり、半身浴をしたり、「頭寒足熱」にして「冷えとり」を始めますと、一時的にアトピー性皮膚炎の人は、ただれが全身に拡がったり、膝が痛くなったり、かえって症状がひどくなることがありますが、これは瞑眩といって、毒を出す力が強くなったためなのです。今まで出せなかった毒が盛んに出るようになったわけです。 毒をどんどん出してしまえば、毒は少なくなっていき、最終的には少なくなって、出る毒がなくなれば、健康になるというわけです。ところが、毒を出さないでいると潜る一方ですから、もういっぱいになって、ボイラーに蒸気が溜り過ぎた状態になります。爆発の前にあふれ出てきたのが病気で、爆発したのが死ですね。 ということは、病気という形で分かる前にすでに病毒は体内にあるのです。医者が病気と診断した時は末期のがんで手遅れということになりかねないのです。この手遅れの状態であっても、あきらめることなく、「冷えとり」を始め、毒をどんどん出し、毒を出し切れば健康はとり戻せます。ところが、手術や薬に頼ると、毒の出るのを抑えてしまうので、逆にますます毒を溜めこむことになり、ついに爆発して死を迎えることになりますから、早めに「冷えとり」をして、真の健康を得たいものです。
甘いお菓子、チョコレート、ケーキ…やめられますか?
冷え性とは、体の一部が冷たくなったり、寒々とした感じをおぼえる症状である。とくに冷えを感じる部位は手足の先、肩、腰周り、そして足である。いったん冷え性になると、いくら暖房のきいた部屋で厚着をしても、なかなか温まらない。反対に、クーラーのきいた部屋では、冷気に強く感化されて、いっそう体の冷えを感じる。なぜこのような現象がおこるのだろうか? 口からとり入れられた食物(炭水化物)は消化の過程で最終的にブドウ糖に分解される。それが全身の各細胞に供給されて細胞内のミトコンドリアによって活動エネルギーを産出し、それが体温として感知されるが、その回路に何らかの障害が発生すると、温もりが感じられなくなる。 つまり、冷え性とは、「ブドウ糖が細胞にまわって十分に燃焼していない現象」ということができる。本来、子供の正常体温は三六・五℃くらいあるはずなのに、現在の子供たちは三五℃くらいしかないという。いかに食生活が陰性側に乱れているかの証拠といえるが、こんな低温では心拍をまして燃焼力をます運動をする気にもなれないだろう。運動もしないから、血液循環はますます悪くなり、部屋に閉じこもりがちになる。そのため、よけい外気の刺激に弱ぐなるという悪循環をひきおこす。
冷えのまず第一の原因は、胃腸の脆弱さにある。胃弱、胃潰瘍、胃ケイレンなど、胃に疾患のある人や、大腸性過敏症など下痢症状のもち主は、食物の栄養成分を十分にとりこめないわけだから、一番の冷え体質者である。 この胃腸が連続的に傷害されると、今度は甲状腺の機能低下をもたらす。甲状腺は物質代謝を盛んにして、体温を高める働きをしている内分秘腺である。内分泌とは月経、妊娠、出産、月経停止など女性の血の道をつかさどるホルモン分泌に関係しており、その機能が低下すると月経不順や更年期障害がひどくあらわれやすい。なかには、エネルギー摂取の不足分を見こんで過食する人を見かけるが、過食は胃の負担と腸の負担をまして、機能障害をいっそう助長させやすい。消化機能の衰退は、貧血を招くだけでなく、神経系の働きもますます弱めてしまい、血管の収縮や拡張をつかさどる自律神経の失調も招く。すると、体内の血液分布に狂いが生じ、上半身には血液がうっ血してのぼせや動惇がおこり、一方、下半身には血液不足が生じて冷えがおこるというアンバランスが生じる。
このような胃腸障害をおこし、寒さに対する対抗力を著しく弱めてしまう最大の原因は、精白食品、とくに白砂糖で、甘いお菓子やチョコレート、ケーキなどは厳禁である。また果物やコーヒー、紅茶などの水分も控えねばならない。「美容と健康のためによい」といわれるビタミンCの多い果物は、とりすぎるとビタミンC効果よりも、かえって体を冷やす害作用のほうが強くなる。また、生野菜食も慎まなければならない。冬でもハウス栽培のトマトやキュウリをとっている人がいるが、ビタミンもミネラルも減少しているこれらをせっせと食べても身にはならず、「青びょうたん」になるだけである。 なお、これは私のクリニックでの血液検査からはっきりわかったことだが、冷えを訴える女性に共通している現象に、ナトリウム不足が挙げられる。つまり、脱塩状態に陥っているのである。ナトリウムは血液濃度を高め細胞をひきしめる働きがあるが、ナトリウムが不足すると、決まって婦人科疾患の生理不順、子宮前後屈、冷え性、リウマチなどをひきおこす。同じ白いものであっても、甘い白砂糖はやめて、ニガリの利いた自然塩に切り替えられるかどうかが、大きな分かれ道になる。
ところで、冷え性の人はとかく冬場には「寒い、寒い」とネコのようにコタツにばかりはいって外に出たがらないものだが、皮膚をきたえることは内臓の強化にも直結し、非常に大事なことである。腔腸動物としての腸(内腔)はもともと外側にあった皮膚面が内側にへこんでできたもので、内外一対なのである。したがって、冷え性の解消のためには内と外からきたえるという両面作戦が必要になってくる。 大股歩きや軽いジョギングで汗をかくほどの運動をすると、心臓の拍動が強まり、血液が全身に循環して、休も温まる。また、入浴時に温冷浴や乾布摩擦をおこなうと効果はいっそうます。冷水を浴びることなど、はじめはとてもできそうにないと思われるが、ぬるま湯から徐々に冷水にして体に慣れさせていくと、いつのまにか冷たさを感じなくなる。 そのうち自分でも思わぬほど冷たい水に触れることができるようになり、最後は温冷浴がとても気持ちよく感じられる。また、湯上がり後に乾布摩擦をおこなうと、寒風が吹いていても外で散歩がしたくなるほどである。内向きになる気持ちを少しでも「外へ、外へ」と積極的に開いていく心構えが大切である。
さらば自律神経失調症候群
健康法とは自律神経を正常健全にキープすることに尽きます。キーワードは自律神経です。
自律神経は生命を維持するための自動装置として、脳を司令塔にして知覚神経(大脳皮質)と連携して、
体の表面から臓器の中まで全身くまなく立体的に張り巡らされた、肉体と精神を結ぶシステムネットワークです。
全身のホルモン分泌〜新陳代謝にもかかわっています。
交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)がクロスオーバーして、
免疫系、内分泌系、運動神経にも密接に関連しながら、人体は一生の間、昼と夜、疲労と休養、空腹と満腹、
目覚めと眠り、体調の絶え間無き揺らぎ、四季、環境のはぎまで、寝込むほどの病気になっても、
ケガをしても薬などに頼らなくても心身を自動的に素早く適応させて
体の内外の調子を整え回復する無意識自然治癒機能をもったシステムです。
心身は一つの有機体で一つのものの両面、もともとタフに作られているものです。
船が復原力の限度内であればどちらへ傾いてもすぐ回復するのと同じで、
人の健康のプレも復原力の範囲内であれば自動的に回復するようにできています。
復原力が弱いとちょっとした刺激でも過剰反応を起こして激しく症状が現れます。
震度七でもびくともしない建物もあれば、震度四でも倒れる建物もあるようなものです。
心のもちかたひとつで体も運と一体になって良くも悪くもなります。
病気もなめてかかれば早く治るものです。
過労だけは自分で呼び込みますからやって来ますが、それ以外の病気の入り込む余地がなく、
入って来ても居心地が悪いらしくすぐ出ていきます。
一億総半病人・半健康人・薬漬時代。
成人病(生活習慣病)、気管支ゼンソク、花粉症、アトピー、食物や薬物アレルギーなどは
すべて自律神経失調症でしょう。一人で複数の症状が出ている人もいます。
一つが良くなれば別の症状がでる人もいます。まるでモグラたたきです。病人は増えつづけています。
自律神経失調は万病の元、「万病」とは自律神経失調症のドブに咲いたあだ花と言えるでしょう。
カンが鈍って宇宙の気を感じられなくなっているのです。
現代人は、智恵も感性も判断力もセッケン・シャンプーによって曇らされています。
生きる本能は牛馬犬猫にも劣っています。
石鹸、シャンプーでダウンした自律神経を正常にするには、
薬やトレーニングよりも塩浴で回復方向へ向かいます。
驚異的なエレクトロニクスの発達を取り込んだハイテク検査診断機器類と
技術が発達してデータは信頼度が増していますが、一方では、自覚症状は結構きついのに、
脳CT、心電図、レントゲン、胃カメラ、血液検査などあらゆる検査機器で
『病気』を探しても説明が付かない、データに出ない病気、原因が分からない、
病名がつく以前の不調、病気でない病気、見えない病気、心の安らぎを失ったやまい、
全身倦怠感、不定愁訴、鬱病、自閉症、肩凝り、腰痛、便秘、下痢、目の疲れ、不眠、老人の若年化、
慢性病、心身症、うつ病、ノイローゼ、プッツン、めまい、どうき、頭重感、偏頭痛、胃かいよう、
食欲不振、ゼンソク、糖尿病、リューマチ、肥満、ガン、アトピー、高血圧、抜け毛、禿げ、
その他、非伝染性の病気などで二重三重に苦しんでいます。
病名はついても治療方法を見つけ得ないのでストレスが原因と言われ始めました。
医学はしばしば『00症候群』と言う病名をつけます。
症候群と一まとめにされるということは、原因が分からない、すぐ治せない、確たる治療方法がない、
病院をハシゴしてもよくならないということです。
対症療法の悪循環に陥り、症状を押さえる緊急手段として次々と新薬が出てくるけれど、
薬害、副作用がひどくなる一方で、キノホルム、サリドマイド、抗がん剤など医原病、
薬害病・医療人災ばかりです。「ガンは治った、患者は死んだ」が多発しています。
治療に無力であることは医学に大きな欠陥があるということでしょう。
塩浴は自律神経失調症候群の大部分は取り除いてくれます、半病人が減るでしょう。
美しい肌になりたいと塩浴するダイエットも美肌も二次的な効果ですが、まず皮膚の呼吸機能が正常になります。
レンズの曇りがとれていればきれいな写真が撮れますよということです。
人間も生きる本能がしっかりしていなければ頭脳の働きは正常になりません。
自律神経を変調させるとストレスが溜まるのか、ストレスが溜まるから自律神経が狂うのか、
自律神経があなたの地獄・極楽を決めます。
犬が本能の通りに喜んで雪の中を走り回り、猫がコタツで丸くなるように、
自律神経=本能が正常・好調であれば、体が社会的、生理的環境に自動的に
真の心地よさ″を求めて本能の赴くままに最適の行動をするようになるので、
ストレスの溜まりようがなく、ホルモンの分泌、内臓機能、快眠、快食、快便のリズムが保たれ、
潜在意識を含めた感情は安定し、感染症などの徴菌に対する抗体、免疫力が十分備わり、
強い刺激にもへこたれない抵抗力と返しさ、復原力、自然治癒力、生命力を強くし、
ひとりでに薬(毒)に頼らなくなり、慢性の万病を快方に向かわせます、体の霊症までとってしまいます。
充実感が湧き、持てる能力をフルに発揮できる活力あふれる人間へ変身します。
『病』の入り込む隙がなくなります。体に悪いものは好まなくなり食べなくなり、
酒も適度になり、タバコもひとりでにやまり、肌や髪が美しくなっています。
昔、健康保険などのない時代には、医者にかかるのは、
家庭で一通りの手当をしてもなお手におえないときにかかりました。
今は、厚生省が旗振りをして「素人の治療は危険」と脅かし、真っ先に医者の門をたたくことを奨励したので、
経験則に基づく安全で安上がりな民間伝承療法を片隅に追いやり、それが医原病をはびこらせ、
病院は老人サロンとなりました。
西洋医学でどうにもならなくなったときにまた東洋医学・漢方・民間療法に頼る時代になりました。
近代農業が行き詰まって「米は多く取れた、土は死んだ」が問題になり有機栽培、
自然農法へのうねりが高くなって来ました、西洋医学の行き詰まりが、
東洋医学、民間伝統療法への回帰と軌を一にしています。
西洋医学は天動説です、昨日までの定説が新しい発見で今日は覆る、昨日までの本当が今日はウソ。
ガンについてだけでも突然変異説⇒化学物質説⇒ウイルス説⇒遺伝子説と変化しているぐらいです。
行き詰まり綻びが目立ち始めています。
所詮天動説は天動説、一日に太陽が東かから出て西に沈むぐらいのことはまことしやかに説明出来ても
一カ月一年の天体運行の説明は出来ません必ず 綻び、間違いが出ます。
豊かな日本、世界一の長寿国と言いながら医者にかかる人が激増し、
名医も薮医者も同じ賃金で質を無視した出来高払い、患者を薬漬けにしない良心的な医者が貧乏して、
乱診医療で薬漬けにする医者が儲かる仕組み。
実りなき医療の費用は出来高払い垂れ流しですから膨張の一途で、アトピーを治せなくても、
HIVのように死亡させても結果に関係なく費用はちゃんと請求するのです。
現場の無駄は他にもまだ沢山あるのではないでしょうか。
出来高払の医療費を聖域にしてはいけないでしょう。
その上に岡光〜小山のような国民を食いものにする輩も居る始末ですから国民医療費は二七兆円を突破し、
今後も毎年一兆円づつ増えると予測されています。一般会計の三〇%程にもなります。
健康保険の破産は見えています。
塩浴で国民が健康を維持すれば国も自治体も医療保険負担と
下水道負担(建設、維持)が軽減出来ます。消防車を増やすよりも火事を出さないほうが優先します。
旧国鉄も二五兆円で行き詰まり、分割大手術で生き返りつつあります。
厚生省・内科医学は「神様である塩」を無視・敵視しだしてから特に不毛になっているのはご覧のとおりです。
科学に頼り過ぎて歪みを生じた近代社会の原点復帰は自然塩を見直すことから始まりましょう。
資生堂とマサチューセッツ総合痕院とハーバード医科大学とが設立した皮膚科学研究所が一九九三年に
「感情や思考を司る脳神経と、生きる力を担う免疫系が皮膚との間につながりがあることを科学的に証明した」
(サンケイ新聞一九九六年二月二二日木)と報じています。
西洋医学では『気』を認めないのに、説明のつかない・つけ得ないときの逃げ口上には
「気のせいでしょう、あまり気にしないように」と言います。
気にするなと言われても気になるのがこのやまい″ですから解決になりません。
「病は気から」の′『気』は「ストレス」のことと言ってよいでしょう。
ほとんどの人はストレス地獄になっているのに何となくこんなものと思い込んでいます。
感情、感覚、感性が狂い、勘がにぶり、判断力も曇らされ、意志薄弱、
マイナス・縮み思考、取り越し苦労、落ち込み、暗い、老け込む。
イライラ、もやもや、自己嫌悪、孤独、不安、恐れ、悩み、登校拒否、いじめ・いじめられ
つまらぬことで意地を張って人と衝突する、すべてを人のせいにして恨む、
欲に目が眩む、などが日常になります。
情緒も機微もない無機質な人間になってしまい、嫌われて当然です。社会的に孤立する悪循環です。
幸運は寄りつけません。
ストレス学説を最初に唱えたカナダのセリエ博士は
『ストレスを克服するには東洋的な感謝の気持ちが大切』と言っておられます。
皮膚呼吸をスムースにすることで独りでに感謝の気持ちがわきでて来ます。
人間の生命力は自立神経を流れる気の量と質とレベルに依り、
気の流れがスムーズになれば潜在意識を含めた感情は安定します。
塩浴で『気』はスムーズに流れるようになります。
医学界には「ストレスはガンの元凶」「ガンが発病するのは免疫力の低下にょる」
「リラックスすればたいていの病気は治ってしまう」という説があります。
ストレスは、自然環境の汚染破壊、劣悪な居住や対人環境など肉体的にも精神的にも複雑さがエスカレートして、
人がバランスを失って生じる肉体と精神を結ぶ自律神経のトラブルです。
石鹸・シャンプーが、皮膚シール⇒自律神失調・ストレス⇒内臓不調・免疫力低下⇒発癌?とすれば、
近い将来発癌物質と言われだすかも知れません。しかし、いかなる健康法も疲れには勝てません、
自律神経の反応速度がにぶります。
いくら塩浴が良いといっても塩浴でカバーできる以上のストレスがかかれば失調になるでしょう。
自然塩浴は幸運を招く
自然塩浴は自動的招運・開運法、悪魔祓いでもあります。健全な肉体に健全な精神が宿る。
皮膚呼吸で宇宙の精気が入り霊性が高まります。
自律神経機能が快調、皮膚の快感が幸運の女神を呼び止め、頼まなくても『幸運』の方が押しかけて来ます。
幸せになりたければ、運を良くしたければ石鹸・シャンプー浴から塩浴に替えることです。
心地よい発汗が理性の脳、感情の脳、運動神経の脳を活性化し生、性、晴、聖の快感になります。
泰らぎは静、ときめきは動、心と全身の解放活性化です。
石鹸、シャンプーを塗っている限り幸運の女神は素通りなさいます。
運を近づけない人は暗い人であり人生でも明るいところを蟹」うとしないものです。
他人のアドバイス、良い話へ背を向けて、悪いほうへ悪いほうへと自滅・自損の途を選びます。
困難な途を選ぶのと損な途を選ぶのとは違います。
一九九六年は春山茂雄先生の『脳内革命』がベストセラーを続けております。
内容は東洋医学では昔から良く知られていることですが「脳内ホルモン」を
テーマにして素人にも分かりやすく西洋医がお書きになったので新鮮に受け止められたのでしょう、
大変な功績です。
「西洋医学が偏っていて、いかに人間のハートを無視し、即物的にしか考えないか、
そのために行き詰まってしまった人を救う学問・技術としてスタンスがずれていたかを知らさせ」てくれます。
本の中では『楽天的・プラスイメージを頭で言い聞かせながら瞑想すれば
脳内モルヒネが出て来て成功人生になることを説いていますが、
瞑想のためにはそれなりの環境と時間が必要です。
セツケン・シャンプーを使っていては効果が出にくいでしょう。
「ストレスはポジティブシンキングで考えを前向きにすれば解消される」と言われても、
『思う人には思われず、思わぬ人に思われて』とか、『商売の不振』のときなどは難しいでしょう。
宗教の力を借りてでもそうなりたいと思っても簡単に出来るものではありません。
修行が足りないと決めつけられるのが落ちでは救われません。
塩浴を励行していれば、特別に瞑想のための時間をとらなくても、意識して自分に言い聞かせ続けなくても、
日常の生活の範囲内で皮膚の爽快感が自動的に脳内モルヒネを呼び出し、
プラスイメージになって行動しています。
自分に言い聞かせなくてもそんなことは無意識に超越してしまい潜在意識か無意識界へ自動的に行っています。
同時進行で肌までも美しくなります、『脳内革命』など脳活性化の本が書店に山のように積まれておりますが、
皮膚呼吸を無視しては効果が上がりません。
家族全員が塩浴をすれば全員がプラス発想を超越しますから家の中の気の流れが格段にスムースになります。
瞑想で得られるものと塩浴で得られる爽快感は同じ線上にあるように思います。
皮膚に張りがあることは心にも張りがあることです。
快感が脳に直行して脳が冴えます。
気持ち良い、心地よいことがガンにならない免疫力、自然治癒力を高めることになります。
『笑う門には福来る』は単にげらげら笑うことだけではありません。
明るくふるまわなければ″などと頭で言い聞かせなくても、顔に陰りや険がなくなり、
性格がおのずから良い方へ変わります。誰でも嬉しくて心の窓が開き、ひとりでに微笑みがこみ上げて来ます。
ほのぼのとした暖かさ、気品が立ちのぼり、おおらかなゆとりのある自信の表情が湧いてきます。
明るい毒舌″は人を助ける益舌″になります。生き生きハツラツ晴れ晴れとして前向きで明るくなります。
素直な心、感謝の気持ちが生まれ、見えない世界が感じられるようになります。
日本人が忘れかけている「美しい心」を取り戻すでしょう。
右顧左晒せず、こうあるべき、こうあるべしと言う堅苦しい考えが消え、やる気が起き、
時間もソロバンも忘れさせ熱中し夢中になれるから願望が実現する確率が格段に高くなる、成功する。
つらい勉強や仕事でもいつの間にかその中に楽しいことを見つけ、充実感が湧きだす。
脳にとっては好きなことをしていることが休息であり、脳はどんどん元気になる、疲れない。
今が最高、毎日が素敵が続く。継続は力、自分のレベルが上がっているのが自覚出来ないうちに、
何故か思うままの良い結果が起きている。
あなたも、付き合うなら人相の良い気持ちの良い人と付き合いたいでしょう、
人相が良くなると人に好かれ、人から声がかかって来て、
質の良い交際範囲が自動的・幾何級数的・持続的に広がり、
幸運の女神をそれぞれに紹介して下さり連れて来てくれますから、女神の大応援団が出来ます、
ツキが巡って来ます。同期会その他の会合でも、
「あの人が居るだけで座が楽しい、雰囲気が明るい、あの人にはぜひ来てもらいたい、
あの人が来るなら自分も何とか都合つけて行きたい」と云われるようになります。
天(神・仏・人・円)は明るい人に寄って来ます。良塩⇒良縁⇒良圓です。
塩浴で野性の感覚を取り戻す
塩浴は、失われかけている本能・野生の感覚を呼び戻し、
感情を豊かにしてくれておのずから自然への感謝の気持ちが生じる唯一の手段です。
「心豊かなこと」が健康であることの真の証拠です。
人間の体はうまく出来ていて、体に良いもの悪いものを、外観(色、姿)、硬軟、匂い、味、誓わり、
舌ざわり、冷温、音など五感を総動員して危険をさけて人口はここまで増え続けてきましたが、
現代人は「動物園で生かされている野性の動物」です、
山野を走り回るときに身の危険を予知する護身本能=野性の感覚=脳幹の機能を鈍退化させ、
大自然の本来の姿を見る叡智直感力を曇らせてしまいました。
知恵がついて文明を発達させ、体を代理させる道具を作り、風雨を凌ぐ家の中に住み、
寒いときは暖房をきかせ暖かい衣類をまとい、暑い季節には冷房をきかせて、
部屋を年中快適な温度に保って、自然の刺激を自分で除いてしまって、
体の風雨日光寒暖に対応する機能を荒させ、自然環境を汚染・破壊、
対人関係の複雑さで生理的、精神的にストレスが溜まっているところへ、
食品加工技術の誤れる発達や、石鹸、シャンプーなどのスキンケヤー・ヘヤーケヤーグッズ(化学薬品)の
大量消費によって皮膚機能を低下させ、風邪などビールスの侵入に対する抵抗力を失ってしまい、
自律神経を苦しめ狂わせて反応速度を著しく低下させているのが万病の原因と云えましょう。
皮膚が感じたさわやかさ”が脳幹へ直行して内臓にほで張り巡らされている自律神経が活性化され、
全身のホルモンの分泌までも正常に作動して『気』の流れがスムースになり臓器が活性化され自然体になります。
肉体が生きるために最適な行動をさせようとします。
自然治癒力がおう盛になって心身共に健康をもたらしてくれます。
慢性病の予防、回復、『病』の入り込むすきがなくなります。
体調とは脳幹の状態です。
脳幹は脳の土台、動物が生きて行くための生命維持に必要な一番基礎的な自健神経がすべて集まっているところ、
先天的生命維持機能の管制塔です。魂の宿る最も神聖・完全なる脳です。
大地の生命力とつながっている原始感覚=「空腹、渇き、呼吸、心臓機能、消化吸収、排泄、休息、
休眠、体温、血圧、血糖値など」を一定に保ち、ホルモンの分泌・快・不快・生殖・気力・
危機回避行動などの反射的な働きを統合するところです。
動物は自然のリズムで生きています。脳幹の命ずるままに一糸乱れず体が動いて生きており、
拒食症も過食症もありません。
猫や犬は怪我や病気になったときは、好物の餌を与えても絶対に食べません、
体調がよくなってきたら、のこのこ出てきて食べだします。
目の前に好物があっても食べ過ぎるということもありません。
脳幹を活性化することは、精神、情緒、肉体を活性化させます。生命力を根源から呼び覚まします。
生命の危機を乗り切る護身本能、
自然との調和=生理的本能=生命力、体力、体調、冷静さ、度胸、勇気、決断力、行動力、五感、六感。
豊かな脳力、能力、叡智直感力、閃き、アイデア、創造力、向上心、人間の器量を作り、
品格、人間的魅力、優秀な才能となって花開きます。
子供は、健康で自主性があり、聞き分けのよい心身共にしっかりした、よく勉強する子に育ちます。
英知直感力・霊感(気)は健全な脳(+)と胃腸(ー)の一対に宿ります。
気力は見えない世界からエネルギーをもらわないと自分だけでは出ません。
事業経営は、閃き、創造力が勝負です。
チャンスを掴む、逃がさない直感力は正常な皮膚生理が基礎にあります。
成功する人は脳幹が強い人です。
仕事が遊び、遊びが仕事になっているので疲れません、体は疲れても精神爽やか、ストレスが溜まりません。
脳幹が弱いと、肥大した前頭葉は却って暴走します。
前頭葉だけを発達させると鬼になります、勉強ばかりしていた子供の親殺しなどがときどき起きています。
子供の頃の、手に負えないイタズラは脳幹を.鍛えているのです。
イタズラツ子は、大人になって事業家として成功する人が多いのです。
子供のころにおとなしくて勉強の良くできた子でも、
脳幹を鍛えないと大きくなるにつれて普通の人になってしまいます。
「一〇で神童、一五で才子、二〇過ぎればただの人」になります。
人格・魅力は学歴・学問の有る無しは関係ありません。
自然塩を口に含んでやる気を起こし、自然塩で体を洗って感性を活性化して
心身の返しさ (健)と安らぎ (康)を定着させましょう。
皮膚
皮膚は一枚で幾つもの機能をやってしまいますが双方向性はありません。
皮膚は二重構造になっていて、外部の環境に直面する表皮・角質層の上に皮脂膜があり、
内側の真皮では原始感覚の神経系と自律神経系が共同して、生きるリズムを自動的に保つように出来ています。
皮膚は日常の生活をしていれば何もしなくても自分で回復する機能が生まれつき備わっております。
臓器は皮膚を入れて六臓六腑と言えます。
表皮は厚さ0.1〜0.2ミリで角質層と汗腺と皮脂腺の出口があり、
その下の真皮は厚さ1〜2ミリでコラーゲンと言う二種類のタンパク質繊維が皮膚の張りと弾力を保っており、
ここに毛根を包む毛嚢、汗腺、皮脂腺が分布し、その下に脂肪分があります。
T.体の外と内を隔て、内臓を守る膜
皮膚は外部から異物が入ることを防ぐために、皮膚が酸化しないように酸性の皮脂で覆われています。
内からは不要なもの、汗、老廃物など出すべきものを出しますが、体内からの水分喪失を防ぎます。
必要なものは出さないように出来ています。角質層は外からの刺激に対する最前線の防衛陣地です。
人体は口以外はすべて異物を入れないように出来ているのです。
生きた細胞と死んだ細胞とでは作用が違います。
塩は口から食べて体内へ入ってからは細胞の生理的浸透圧に関係しますが、
生きている皮膚には、ナメクジのような外からの浸透圧とは無縁です。
外から塗った塩のミネラル=二ガリは入りません、入れさせません。
皮膚に触れたものが何でもかんでも体に入って来たら人体生理・内臓は狂ってしまいます。
もし皮膚から入るなら、塩水を塗れば口から塩を食べる必要がなくなります。
痛い食塩注射もしなくてすみます。
海水浴に行ったり、海で遭難漂流したりしたら人は生きたまま漬物になってしまいます、
塩のとり過ぎになって喉が渇きませんか?。一九九六年六月一八日〜八月一日まで四六日間、
沖縄から千葉県沖まで1900キロを漂流して無事救助された沖縄の漁師・宮里安三(六七才)さんは
塩と太陽で 干物になっていたはずでしょう。肥満児を粗塩の中に生き埋めにしても痩せません、
漬物にもミイラにもなりません。真水のプールで泳いでも喉の渇き は治まりません。
生きて泳いでいる魚には浸透しません、魚肉には塩分がありません、
だから、醤油(塩分)をつけなければ食べられたものではありません。
口から食べた塩だけが体内の細胞の生理的浸透圧(ナトリウム・カリウムポンプ)に関わるのであって
外から塗った塩は外傷のとき以外は関係ない、関係させないのが皮膚のガード機能です。
外からの酸素は入れても、塩分もミネラルも、水や細菌や異物(化粧品など)も入れません。
化粧品が効かない理由です。
U.体調(内臓と心)の鏡
顔や肌は心身の好不調を映し出す鏡・信号機です。東洋医学では真っ先に顔 ・肌の色を診ます。
健康な人は肌に艶があります。牛・馬も同じです。
姿を 写す鏡は表面だけを磨けばよいけれど、皮膚は内臓が健康でなければ輝きません
また、皮膚を正しい機能にしないと内臓が良くなりません。
肝臓の故障で顔にシミが出来ることがあります。皮膚の老化は内面から防ぐ以外にありません。
大相撲の解説者が力士の肌色を見て
「この力士は肌に艶があるから稽古が十分出来ていて、気力も体調も良く、今場所は活躍しますよ」など
と云っています。
V.体の表面を覆う感覚器官「薄膜の脳」
皮膚は目・鼻・耳・舌・歯などとともに外界からの、痺み、痛み、触覚、圧覚、温冷覚の最も原始的、
鋭敏な感知感覚器官です。
脳に次いで重要な器官、体の表面を撃つ「薄膜の脳」、情報が真っ先に出入りするところです。
W.酸素呼吸機能(第二の肺)
人類は直立歩行して尻尾を無くし、大脳が発達巨大化して体全体の酸素の消費量の二〇%もの大量の酸素を
消費すると言われるようになり、肺呼吸だけでは酸素が間に合わなくなり、全身の体毛を頭へ集めて、
皮膚までも呼吸器官にしてしまって、真皮へ供給→皮膚感覚シャープ→間脳→大脳へ快感が伝わだしたので、
大脳がさらに発達して毛モノからヒトへ進化出来ました。
酸素を吸うために皮膚があると言えます。日本で忘れられているのは皮膚呼吸です。
人は肺で呼吸しますが皮膚でも呼吸します、肺と並ぶ呼吸器官です。
皮膚は外にある不随意神経系のもう一つの肺です。車の両輪のようにバランスが取れて、
人体生理は正常に機能するようにできています。これが皮膚の第一位の機能でしょう。
野口英世「万病は酸欠より生ず」。
貝原益軒「呼吸は人の生気なり、呼吸なければ死す」は皮膚呼吸にも当てはまります。
人体は皮膚呼吸で 「元気・霊気」を取り込むように仕組まれています。
石鹸・シャンプーを使う人は皮膚呼吸の酸欠状態を起こしていますから元気・霊気が入って来ません。
森林浴が心身に良いと言っても完全な皮膚機能があってこそです。
インドやチベットの医学、健康法、不老不死法はすべて随意・不随意神経の二重機能による『肺呼吸法』を
重視しています。
肺呼吸を意識的にコントロールすることで、普段は自律(不随意)神経で自動的に
働いている内臓、脈拍、体液、知覚神経などを直接変化させて不老不死を求めます。
この時代には、皮膚呼吸を阻害するセッケンもシャンプーも無かったから
肺呼吸法だけを工夫すれば皮膚呼吸を考えなくても良かったのでしょう。
皮膚呼吸は表皮のすぐ下にある繊維組織である真皮層で行われ、
酸素を供給することが真皮の活性化であり径路の停滞を防ぎます。
真皮に服り巡らされている自律神経は皮膚呼吸で酸素が届けばしっかり働いてくれます。
粘膜筋板へ行って細胞のミトコンドリアに酸素を供給してプドー糖を完全分解して
真皮内細胞の活動が十分に行われて感覚が鋭敏になります。
皮膚の爽快感(心地よさ)は皮膚の酸素呼吸量に比例します。
皮膚機能が低ドして酸素呼吸が不足すれば、肺で酸素を貰った血液は皮膚呼吸の酸素不足をカバーするために
守備範囲を広げざるをえなくなり、脳〜五臓六腑への酸素が不足し機能が低下するでしょう、
酸素が嫌いな癌は大喜びです。ボケやガンの始まりです。
戦後にナイロンシャツが売り出されしわにならない〃とエリートビジネスマンが飛びつきましたが、
通気性が悪く、息苦しくてすぐ廃れました。
仙人が霞を食べると言うのは、口をもぐもぐさせて 「見えない食べ物」酸素を唾液に混ぜているのです。
食物を良く唆むことは唾液に酸素を混ぜていることでもあります。
山登りなどで爽やかな風に吹かれて爽快感があるのは皮膚温度が下がり
「皮膚呼吸がうまく行っているよ」と言う脳へのシグナルです。
酸素は鼻から吸うだけでもいい気持ちになることは分かっているから酸素バーまであるぐらいです。
X.最大の外なる臓器・外臓
皮膚が健康であれば内臓にかかる負担が軽くなり、皮膚生理を痛めるつけると内臓に異常が起きます。
「不快指数」は皮膚感覚です。外界からの快・不快な感じは皮膚が一番先に感じます。
爽快感も不快感もすべてを絶え間無く脳ヘシグナルを送ります。
皮膚が爽快であれば心はうきうき明るく弾み積極性も出ます。性格が善い方へ変わります。
心穏やか、優しい、博愛、平和な心がおのずから生じます。
「心の安らぎを失った」いじめ、暴力、無気力、閉症、鬱病、不定愁訴、自律神経失調症などとは縁が切れます。
Y.体温調節機能
体温の八〇%は皮膚から出るそうです。皮膚は真皮の開閉装置が敏感に反応して体温を調節します。
風邪も引かないように出来ています。
寒いときには、体熱の発散を防ぐように毛穴・真皮を縮ませ鳥肌になって炭酸ガスの出を抑え、
保温器になり、皮膚温度の下がり過ぎを防ぎます。
暑いときは、ラジエーターになって、毛穴が開いて汗を出して気化潜熱によって体温の上がり過ぎを抑えます。
汗腺は、暑いときは汗を出して皮膚を灌漑する自動スプリンクラーです。
体温調整機能が正常であれば体表の温度変化への追従の時差許容範囲内に収まり風邪も引きません。
寒い屋外で子供が遊ぶときは、大人の感覚では、風邪を引いたらいけないからと厚着をさせますが、
走り回って汗をかいたら、汗が冷えて体温を奪い風邪を引きます、手袋と靴下で手足を暖かくしてやっても、
着るものは薄着をさせて、汗をかいたら早く帰らせるようにしないといけません。
樹木のない都市、冷暖房の利いた部屋は空気が乾燥していますから、皮膚の角質の回転周期の足並みが揃わず、
角質が層状でなく島状に不均等に剥がれ落ち、残った角質部分は石鹸水を含んで膨化し、
その部分が気化熱で冷やされて自律神経を苛立たせ、
自分の皮脂で暑さ寒さから身を守る皮膚の温度センサーが寒暖の変化に順応・追従する感度が鈍り、
真皮の開閉速度が、切れかけの蛍光灯のように時間差が出て、筋肉の急速な反射・収縮・弛緩能力が
不揃いになって遅れ、その時間差に付け込まれて寒さ冷たさに弱く、風邪を引き易くなります。
自律神経は防御システム、スポーツの守備陣形と同じです。
敵の攻撃に対して素早く反応しないと突被されて点を取られます。
自律神経機能が低下して脳へ伝わる不快感は、石鹸分が無くなるまで残ります。
Z.外への一方通行で渡過・分泌・潅漑・排泄機能
人体最大の体内から体外への一方通行の濾過透析・分泌・排泄器官です。
汗・廃脂・垢の処理場です。発汗排泄機能によって皮膚呼吸機能を確保する仕掛けになっています。
消化吸収器官ではありません。皮膚は、呼吸では肺と、排毒では肝臓・腎臓の機能との補完協同関係にあります。
皮膚が仕事しないと、肺と肝・腎臓に負担がかかります。皮膚と腎臓は滅過透析器の双壁車の両輪です。
片方が悪いと身体全体が狂います。動物は口から食べたもののみが血・肉となり生命を養います。
人体は食べ物を消化吸収して骨肉にもなれば血液、養分、エネルギーともなって体のすみずみまで行き亘り
役目が終われば大・小便と同じく、皮膚など体全体それぞれの場所から老廃物として
一方通行的に速やかに排泄代謝される神秘な化学工場です。毛穴も肛門も同じく排泄器官です。
オイルマッサージは皮膚呼吸を止めます。メイクが崩れるのは肌が健康に機能している証拠です。
体に潜んでいる膏旨に入った″毒素は皮膚表面に浮かび上がって出て行きます。
排泄された皮脂はシャープなセンサーである感覚毛を維持保全します。
今、内臓は運動不足・発汗不足で水捌けが悪くなっています。
日本中どこの自治体でもゴミ処理場は満杯であるように、
人間の体の四大ゴミ処理場も無知と無理が崇って破壊されています。
[.アカは皮膚の死骸し
[.アカは皮膚の死骸
アカはセツケンやアカ擦りで無理に取るものではなくて独りでに脱れるものです。
石鹸を塗り、アカすりタオルで擦り、シャンプーを塗り、ドライヤーを使うことや角質を取る石鹸なども
市販されていますが自分で自分を武装解除するのと同じです。
皮膚呼吸は自然の状態で行なっていてこそうまく出来るので、人為的に塗り込んだり、
皮膚に触れたものが何でもかんでも体に入って来たら人体生理は狂ってしまいます、生きておれません。
角質の上側が日常の新陳代謝するぶんだけ生理的・自動的に順番に垢になって均等に
剥がれ去るようになっています。角質は自動的に脱れるのがベストです。
風邪引きなどに対するセンサーが正常に作動します。
セッケンで垢を取ったから”あか抜け″して見えるのと違います、塩浴では皮膚が死なないから、
垢の発生が極端に少なくなるから、あか抜けして見えるのです。
同じ無いでも皮膚生理を無視して強制的に剥ぎ取ってそこに存在しないのと、
健康、正常の故に発生しないから存在しないのとでは意味が正反対です。
皮膚は一生風呂に入らなくてもよいように出来ています。
皮膚は放っておけば正しく機能して、汗腺から汗、
皮脂腺から皮脂が出て皮膚の表面を薄く覆って酸性の皮脂膜をつくって微生物や化学物質など
外部からのいろいろな刺激を防ぎ保護します。
皮脂の分泌が減ると皮膚(角質)は乾燥してカサカサ⇒ひび割れを起こします。
年を取ることは水を失う事です、干からびる、しわがよる。
塩を十分食べ、塗ることで皮膚細胞に水を呼びます。
中高年以降は皮脂が減るので余計乾燥肌になります、肌の機能が低下します。
@皮膚−アトピー性皮膚炎、抜け毛、禿。
A粘膜−花粉症、アレルギー性鼻炎、ぜんそく、アレルギー性結膜炎。
B肝臓−肝炎。
C腎臓−腎炎。
内なる濾過透析器である腎臓の排窟能や肺の呼吸機能は測定・検査する機器が普及して
いていろいろ数字が出て来ますが、皮膚呼吸機能を測定・検査する機器がないし、
日本の医学は無関心のようです。
人間の皮膚呼吸機能を無視して、
汗をかかない動物の実験データを当てはめるのは無理があるのではないでしょうか。
石鹸・シャンプーで垢を落としたら皮膚呼吸ができると思い込んでいる人は医師にも多い。
石鹸・シャンプーが皮脂を奪うことは知っていても石鹸の原料である油脂(異種性脂肪)が
皮膚に残ってシールして皮膚呼吸を阻害していることは知らないか無視しています。
皮膚呼吸は自然の状態で行っていてこそうまくできるのです。湿疹ができるのは皮膚が呼吸している証拠。
痺いところを掻くと、そこが充血して痺いものを追い出してしまいます。
アトピーもガンも成人病も、食べ物もさることながら、
食べた食品添加物などの毒素を汗で排出していないことと、
石鹸、シャンプー洗いによる皮膚呼吸阻害と分泌不足による自律神経失調症候群と言えるでしょう。
人は、下痢には医者よ薬よと大騒ぎしますが、便秘は遍間でも案外無頓着です。
皮膚もお通じ(呼吸と分泌と排泄)が悪いときは、自覚症状が分かりにくく見過ごしているようです。
入り口(食べ物)には気を遣うが出口(分泌、排泄、皮膚呼吸)を忘れた論議、
治療は片手落ちではないでしょうか
汗
汗には神秘的とも言える素晴らしさがあります。額に汗して働いている姿は魅力的です、人を感動させます。
汗をかくことは皮膚機能を正常にしますから健康上誠に結構なことです。
汗をかいた後の肌はシットリ、サラサラ、ツルツルになることはだれでも知っています。
心地よい汗が皮脂を呼び出す最高の美肌補助液です、汗が出たら「肌が美しくなる」と素直に喜べば良いのです。
シェイプアップの決め手も汗です。ビールを飲んででも汗をかきましよう。
T.皮膚の清掃人
哺乳動物にとって汗は体を護る天与の自家洗浄剤です。
人間の皮膚は汗で洗ぅように神様が創って下さっています。
神様が人間に下さった洗浄剤は汗しかありません。唯一無二最高の自動・セルフ皮膚洗浄液です。
何役もの仕事をします。普通、一日500mlほど、多ければ3000〜6000mlも出るそうです。
体温を調節し、皮脂、水分と老廃物を出して腎臓の働きを助けます。
塩分、尿素、乳酸などの成分が含まれています。PH三、八ほどの酸性で制菌作用があります。
人は初めに羊水ありき、この世に生まれて羊水と縁が切れた後は汗が羊水の代わりをして、
内から外への一方通行路を確保して排泄を促します。
汗が足りないところを塩水で補うというのが私の主張です。
汗が出にくかったほとんどの人が塩浴で汗が長く出るようになります。
その人は今まで皮膚機能を抑圧していた人です。
汗の出にくい人は乾燥肌でアセモ、ニキピ、吹き出物、アトピーが出やすい。
シミ、小じわが多い、痺み、突っ張り、かさつき、火照り、かぶれやすい、日焼けに弱い、鮫肌、
体温調節機能の異常が見られます。今、汗の真の意味を考えるときでしょう。
皮脂は毎日少しつつ分泌して老廃物になります。それをスムースに流すのが汗です。
口から入れた水が巡り巡って毛穴の裏側から掃除しながら出て来て、
汗腺というスプリンクラーから撒き散らされるのですから、
これ以上きれいに深部から毛穴を掃除してくれる液体は他にありません。
食べた塩が汗の中に出る、汗と塩は同根。
汗で足りない塩分を塩を塗って発汗を促し、汗が出ればストレスも出て行きます。
汗をかくべき夏に、冷房のきいた部屋にいて汗をかかないことは自律神経失調症・ストレスの有力な原因です。
アンモニアは、昔は家庭の常備晶で、虫さされに塗り、撃つけ油で汚れた橋枠の半襟を拭いて洗っていました。
砂漠の国では今でも髪や体を洗うのに、牛や馬が放尿を始めたらその下へすっ飛んで行って
尿シャワーを浴びています。羊毛を洗うのにも塩と尿が使われています。
U.体温調節機能
皮膚の機能のところでも述べましたが、発汗は酸素呼吸機能を最高にするよぅに皮膚の温度調節をします。
塩を塗ったときの汗の出方は格別です。
塩塗りで脂肪腺と汗腺のシールがとれて開き、汗という洗剤と余分な脂肪がどんどん出て爽快感が起こり、
ストレスを追い出してしまいます。この、汗と脂の混じりあった幕が皮膚に潤いと弾力を保たせます。
汗が多く必要な所には多く出るように出来ています。
体温が上昇したときに汗が真っ先に頭から出て来て畳も多いのは、
一番大事な脳を優先して冷却しておこうとするのでしよう。汗は出る必要があるから出て来るのです。
今は、汗止めスプレーなど制汗剤まで売り出されて、わざわざ皮膚呼吸や排毒作用を妨害しています、
もっての外です。汗かき上手になりましょう。
V.皮脂の呼び水
汗をかくことで皮膚表面にある古い皮脂を流し、同時に新しい皮脂を必要量だけ呼び出します。
汗の成分として出てくるイオン化した塩分のうち、ナトリウムは炭酸水素ナトリウムとなって、
増え過ぎた角質蛋白質の垢の成分を溶かしてアンモニアにして、脂腺から出る脂肪を溶かします。
アンモニアはすぐ気化して、皮下から新しく分泌してきた皮脂を冷却して固めて油脂膜を つくり、
皮膚面をコーティングしてガードし、皮膚呼吸を正常にします。
塩素は殺菌、漂白作用をします。このナトリウムの蛋白溶解と汗のアンモニアが、
毛穴をふさいでいる脂肪を分解する二つの作用で表皮の角質の生理的剥離が促され、
角質の増殖と真皮の維持・保全が出来ます。
汗に強い、崩れにくいが売り物の化粧品、保湿クリームを塗ったところへ汗をかいたら大変です。
W.淋毒の運搬車
汗(塩)は毒素を体外へ出す運搬車です。汗をかくことが、体内の毒素を出すきっかけになります。
これだけ公害が多くなり、食品添加物など多種・多様・多量の毒が体に入る時代には、
老廃物、入った毒、体内で出来た毒を極力速く体外に出すのが公害自衛健康法です。
塩浴は簡単・安価・合理的・最高の公害自衛法です。
よく働き、よく運動して本物の汗をしっかりかけば、爽快感と共に、汗が体の毒を連れて出て行ってくれます。
塩水を飲んでサウ ナで汗をかくのも良いのです。
X.自前の養毛・育毛補助液
頭から重金属と共に出る汗(の中のアンモニア)が、
同時に大量に排泄される御用済みの老廃脂を溶かして、毛髪に沿って伝わり、
髪を作っている毛母細胞の「潤い成分」が蒸発しないよう、アンモニアが気化冷却してこの廃脂
を固めて油脂膜を作ってガードして髪を育てます。毛髪を保護育成する養毛剤にしてしまいます。
毛根が十分に潅漑されていれば毛の細胞が生きていて、
長い毛も先まで次々と栄養脂が渉んで行ってキューティクルを保護潅漑します。
髪が生きていれば切れ化、枝毛、折れ毛などになりません。
Y.汗が創造性を育てる
汗を出すことが野性の感覚を磨きます。
心地よい発汗が体表を清潔にして皮膚機能を正常に保ち、肌を撫でる冷風の爽やかさ、
体が軽く感じられるぐらい肌から脳への爽快感、健康感で自律神経、五感が正常に働き、
外部の気配に敏感に反応して感性が磨かれ、失われていた野性の感覚、叡智直感力が戻ります。
理性の脳、感情の脳、運動神経の脳を刺激して生、性、清、聖の快感になります、創造性が育ちます。
おのずから神(自然)へ感謝する気持ちが生まれます。汗こそ創造性育成の養分です。
同じ汗でも冷や汗や脂汗はよくない精神性の汗ですから汗をかくこと自体良くありません。
Z.人の上半身は海、下半身は川
(塩水=海の成分、比重大きい、真水=淡水、比重小さい)
人は上半身に海をもっています。能動輸送で海水を上にもって行きます。
血圧とは能動輸送でしょう。心臓から頭まではたった四〇〜六〇皿ぐらいのものです。
心臓が脈打って血液が血管を通って脳へ行くためだったら今のような血圧は要ちないでしょう。
背丈の高低に血圧は無関係です。
血圧が一五〇あるとすれば人の肩の上にもう一人立たせた高さまで血液を上げる圧力があることになります。
汗は主に上半身から出ます。
熱いソバ、ウドンなどを急いで掻き込んだときなど真っ先に頭、額、首筋から汗が吹き出します。
腕などは右側のはうが良く出るようです。上半身は海を持っていると云えましょう。
塩をとりすぎたときに体が温まるので、塩分を上半身の皮膚の近くに集めて体温を上げて汗に出して調節します。
これを石鹸で止めてはいけません。下半身は上半身に比べて汗が出にくいものです。
塩水を下半身の淡水へ下げないために、汗にしてどんどん出しながら古い体脂を出そうとするのを、
石鹸、シャンプーなどで止めてはいけません。上半身と下半身の境目(汽水域)に腎臓があります。
腎臓はイオン交換膜のような働きをします。
腎臓は一定以上の濃い塩分は通さないようにし、薄いときは塩分を集めて一定の塩分濃度にして尿に出します。
軽い金属=ミネラル(ナトリウム、クロール、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リンなど無害性のもの)
しか通せません。
口から体内に入って糞・尿で出せない毒物(食品添加物、重金属で多少毒性のあるものや副作用の強い薬など)は
汗として出されます。髪にも重金属が出て来ます。
これを出してやらないと、嫌でも腎臓へ負担がかかります。
汗が出にくかったほとんどの人が塩浴で汗がよく出るようになります。
その人は今まで皮膚機能を抑圧していた人です。
一九九六年三月一日 (金) 日本テレビ・お昼の 『おもいっきりテレビ』 で
「汗をかくと塩分が出るからあまり汗をかかないように」と言っていましたが、
これなど目茶苦茶です、健康を損ねる方法です、創造性も育ちません。
風邪を引いたときには、わざわざ発汗剤を飲んでまで汗をかいて体内の毒素を出します。
我慢して汗をぐつしょりかいた後は熱も下がり、風邪は治っています。
自然塩を食べて塗って心も体も快い汗をかきましょう。
汗が足りないときは少し自然塩水を飲めば宜しい、PH八前後の弱アルカリ性イオン水です。
スポーツドリンクより身近で安いでしょう。
頭皮・頭髪
髪は神なり。頭は髪(神)の宿る神聖なところ。
髪は健康のバロメーター、老化は頭のてっぺんから見つかります。
哺乳動物の中で人類だけが、皮膚を呼吸器官にするために全身の毛を頭へ集めて身の丈程も伸びるようにして、
膿という化学工場で発生する一番やっかいな老廃物を頭から出して髪を養いながら排泄しています。
体毛を頭に集めてしまった毛のない猿です。
化粧品のコマーシャルでもヘヤーケヤーに関するものがずば抜けて多く年中目につきます。
物凄い巨大マーケットです。
昔は「女の髪は象をもつなぐ」と言われるぐらい強かったのですが、
今は、五円玉を通しただけでも切れるぐらいに細く弱くなりました。
欧米の男性は日本女性の「黒髪」に憧れたものです。
髪が抜けること自体は死に至る病ではありませんが、
「人生で失いたくないものは貴女と髪の毛」という口説き文句が成功するぐらい、
髪は男にも女にも命みたいなものです。
抜ける運命をもった毛ではあるけれども、少しでも抜け毛を少なくし、
遅らせたいと古来さまざまな工夫がなされてきました。
禿げと水虫の薬を発明したらノーベル賞とまで言われていますが、残念ながら有効なものがないのが実情です。
昔、いわゆる水商売・花柳界などで、曲げを結っていた中年を過ぎた女の人に、
頭のてっぺんが丸く禿げていた人が多くいました。
もとどいを強く引締めたのと贅つけの椿油などが原因といわれていました。
外から塗ったものは植物油でさえ養毛剤ではなかったのです。
T.頭はパンツをはかないお尻
頭のてっぺんと肛門周辺は、人体という化学工場から出る老廃脂汚物の二大終末処理場です。
石鹸・シャンプー洗いで皮脂腺が封鎖されていたものが、
塩洗いで解放された結果、今まで溜まりに溜まっていた「廃脂」が堰が切れ たように吹き出して来ます。
(そのすぐ後には新しい体脂が続いています)。
そこを温水で洗い流した後、冷水をよく掛けて新しく出て来た脂肪の凝固を図り髪の庇護膜を確保してやります。
そのうち体温で緩んで来て髪を守る役目をします。べとべとする不快感はありません。
髪があるところ、あったところが特に汗と脂と悪臭がよく出ます。
櫛やブラシは鼻持ちならないぐらい臭くなります。
頭は第二のお尻、垂れ流しのお尻ですから臭くて当然です。
髪の臭いを極端に気にする人がいますが、毎日のように塩洗いをしている人の頭は、
鼻をくっつけるぐらいにしないと分かりません。近づいたり、すれ違ったぐらいでは分かりません。
香水のように、一滴で部屋全体に匂うのとは性質が違います。
肉食の多い人に異臭の強い人が多いようです。人間も動物であるから臭うのです。
タバコや焼き肉の臭いのほうが付きやすく強く臭います。
脂汗が頭から噴き出ることはだれでも経験があることです。
ここを、化学薬品とドライヤーの温風で傷めつけるから髪は死にます。
U.頭皮は髪の田んぼ
「髪は血余」というのは本当です。
頭から出る汗と皮脂はもともと髪、皮膚に必要な最高・究極の養毛・育毛剤です。
髪を二〇歳で身長と同じぐらいにまで伸ばし養う養分を出します。
頭の内側からの老廃脂は脂腺を通って毛髪に沿って排泄されています。
頭皮には汗腺が沢山あり、汗腺は毛根に比べて血行障害には大変弱いので
地肌は熱を持ちフケと脂腺の圧迫による血行障害を起こしやすく
栄養脂が髪を十分に潤せないと髪は脂の途切れたところで死んでしまい、そこから先が枝毛になる。
枝毛は髪が死んでいる証拠。
髪が先まで十分に潅漑されていれば細胞が生きて栄養脂がキューティクルを伝わって先まで届く。
中国・雲南省の少数民族の娘さんの髪は、自分の身長ぐらいある人もいます。
川へ入って水で洗っているから髪が傷みません。
脳は全身の酸素消費量の二〇%も使う大消費地です。
心臓から出て上へ向かう新しい酸素をもった血液は、
首のところの頚動脈の内・外の分岐点にあるセンサーが流量を調節して二つに分かれ、
一つは優先的に頭骸骨の内側へ入って脳を潤し、脳へ行く余りが外側へ回って、
頭皮の下側にあって十分な大きさの血液貯溜兼血圧調整池・水源でもある広い毛細血管網を巡って
頭皮を内側から潤しながら水稲である頭髪を潅漑し育ててふさふささせています。
この毛細血管網こそ、血液の陰圧による心臓圧軽減作用と余剰血液の貯溜、血圧調整システム、養毛水源池です。
頭皮を柔らかく弾力を持たせれば、皮下の老廃脂処理能力が高まります。
真っ赤な顔とはセンサーが血液を内側へ流さず、外側へ流しているのです。
シャンプー・石鹸で洗うと頭の垢も落としますが、皮膚を壊死させてフケをつくる原因にもなります。
エヤコンにより室内の空気の乾燥、空気が乾燥する冬にフケが多くなります。
廃脂と汗、有害重金属を出し髪の毛を潤す栄養脂の出口を塞いで機能を低下させます。
血圧調整ダムを埋め立てて、廃脂処理場を潰してしまうことになります。
大切な田畑を農薬と化学肥料でダメにしてしまうのと同じです。
毛根の皮脂腺から分泌される成分は放っておくと皮下に溜まって遊離脂肪や過酸化脂質に変わり、
地肌や毛根を刺激して抜け毛を促します。
V.髪は動脈血の成分と流れの正常値を示すバロメーター
髪がふさふさ、黒々、しつとりとして順調に伸びていることは、調整池と頭皮がうまく機能している証拠です。
深刻な心配事で夜通し悩んで、一晩で白髪になったり、髪がすべて抜けてしまった人を知っています。
倒産した真面目な経営者でした。
真面目に悩み苦しんだために血液が内部の脳の方へのみ極端に集中させられた結果、
頭皮への血流が絞られたために枯れたのでしよう。マリー・アントワネットがギロチンにかけられるときに、
一晩で白髪になっていたことは有名です。
毎日せっせと、頭へ化学薬品を振りかけていて、
老廃脂を外へ出してやらなかったら皮下に溜まって調整池を埋め立てて、
外側へ流れて髪を潅漑していた血液の流れが減った分が余計に内側へ流されたら、
心配事がなくても毛が枯れて当然です。脳内血管は破裂するかも知れません。
W・髪は不要重金属の吸着渡過器
尿や汗でも出せないカドミュウム、セレン、銅、水銀、ひ素、鉛、六価クロム、シアンなどの
重金属公害物質は頭髪に集まり出て行きます。
髪の無い人は頭の汗から出ます、頭から出る汗は尿や背中から出る汗よりも汚いと言えましょう
「いたいいたい病」「水俣病」などは、汗をかかない人の症状が 重かったといわれています。
X・髪は寒暖をコントロールする自動開閉装置
怒ると血が頭に上るので、髪の無い人は「やかん頭に湯気が立ち」、
髪のある人は「怒髪天を衝き」髪が立ってラジエーターになり、風通しを良くして頭を冷やすようになっています。
冷やせばやがて怒りが治まり、髪は元通り寝ます。気温が寒いときは髪は寝、暑いときは立ちます。
生きている髪は、空気が入っているから長くても軽い。トンボの羽根も同じ、空気が入るからピンとしています。
自然塩洗いで育毛・養毛に努め冷水で脂肪の凝固を図り髪の庇護膜を確保してやれば
ベトベトと不快感はありません。括毛の素晴らしさに感謝しましょう。